CD Review ◆ CD評 アメリカから祈りつつ、日本に今、
神の愛と平和を伝えたい
飯田岳
東京フリーメソジスト 桜ヶ丘キリスト教会伝道師
Kumi-Koがセカンドアルバム「Sweet Hour of Prayer ―恵みにあふれる祈りのひと時―」をリリースした。一曲目は「主われを愛す」。日野原重明氏の講演会で賛美ゲストとして歌って喜ばれた思い出、友情出演しているピアニスト宮川彬良氏との共演経験などから、この曲は選ばれた。曲の半ばで「きみは愛されるため生まれた」が挿入される。優しい歌声に全身が包み込まれたような気持ちになった。Kumi-Koの歌声はとにかく優しい。聴くと癒される。「鈴を転がすような声」と評し長年指導してきた藤井宏樹氏は、人生経験がさらに声を成長させたと説明する。この美しい歌声は、彼女がアメリカの地で豊かな人生を歩んでいることの証しなのである。二曲目に入っている「Sweet Hour of Prayer」はアルバムのタイトルにもなったが、まさに彼女の人生の歩みと神への感謝を感じさせる。彼女の微笑みが心に浮かんできて、こちらも自然と笑顔になった。収録された賛美歌はその他もすべて素晴らしい。親しまれている曲が多くて口ずさみやすく、しかも豊かなアレンジを楽しめる。家族や友人が数多く出演して才能を発揮していることも魅力である。オリジナル曲である「愛の祈り、平和の願い」「Merry Christmas for Peace」は、世界中の人々がさまざまな壁を越えて愛し合えるように、との祈りを歌っている。これは夫と共に、米カリフォルニア州のぺニンスラ・フリーメソジスト教会で仕える彼女の生き方そのもの。多くの人が人種や国籍を問わず、Kumi-Koとその家族から愛されることにより、人生を変えられてきた。私もその一人である。その多忙のなか、プロのオペラ歌手としても活躍している。Kumi-Koの歌声と愛は、信仰を持たない人の心にも響く。「この賛美歌なら子どもに毎日聞かせて育てたい」「優しい気持ちになれる」などの感想を聞く。ぜひプレゼントとしても活用し、彼女の声を通して神の愛が伝えられることを願う。Kumi-Koは言う。「もし誰かにプレゼントされるなら、イエスさまの愛と平和が届きますように、と祈り心で手渡してくださると幸いです」
<収録曲> 1 Jesus Loves Me/主われを愛す(教会福音讃美歌52番)~きみは愛されるため生まれた 2 Sweet Hour of Prayer/恵みにあふれる祈りのひと時(教会福音讃美歌373番) 3 朝つゆの園を(教会福音讃美歌378番) 4 鹿のように(教会福音讃美歌192番)/As the Deer 5 Were You There ?/主の十字架のなやみを(教会福音讃美歌128番) 6 愛の祈り、平和の願い 7 Merry Christmas for Peace