CD Review ◆ CD評 クリスチャンミュージックのパイオニア的な一枚
朝比奈燦
音楽プロデューサー、WEBデザイナー、イラストレーター
耳にしたのは「衝撃」そのものであった。従来のクリスチャンミュージックの枠を超えて耳元より流れていく歌声に、何もかも忘れて一瞬酔ってしまったのだ。そう、POPであった。強いていうとC―POPというのであろうか。
クリスチャンに限らず、すべての人たちが好きになってしまう彼女の歌声と、そのメロディーはまさに神様がこの世に送ってくださった愛のしるしに違いない。
音楽アルバムは音源だけではなくジャケットを含め、曲順などすべてが歌手の心がこもった一つの作品である。なのでやはり是非ともジャケットから始め、曲順通りに聴き、この作品の魅力を最大限に感じていただきたい。
「声」は刺激がなく優しい音色からスタートする。そして一度聴いたら焼き付いてしまう神様への呼び求めが体を囲む。そう、いよいよ「Life is…」の始まりだ。「家族」というタイトルから気づくかもしれない。I.Ary彼女自身が大事にしていることについて述べている。「声」と曲全体の雰囲気がガラッと変わったのはおそらく彼女のラブリーな性格が曲に映っているからではなかろうか。人生について語ろうとしたら、つい重くなってしまうかもしれない。しかし「Life is」はふわっとした綿あめのように優しく、そして何よりボサノヴァのような雰囲気で美しく爽やかに絶妙なバランスで語り、聴く手も幸せになるのは……感謝そのものである。「ダイジョウブ」は、アニメやゲームのタイトル曲にしてほしいくらい個人的にお気に入りの一曲。とはいえ、実はこのダイジョウブということばは、神様が私たちに語ってくださっていることばでもある。
このアルバムのエンディングはどのようなものなのか。それはまさに「光の中」であった。神様の威厳が曲全体から現れる。自然とその場で礼拝をしてしまう。
ただのクオリティの高いPOPではない。これはすべての人々が共感できる神様と私たちの会話である。是非ともこのクリスチャンミュージックのパイオニア的な一枚を手にして神様の偉大なる愛にみんなが浸ってほしい。
<収録曲> 1.声 2.家族 3.Life is 4.ダイジョウブ 5.光の中
★着せ替えジャケット仕様★
3種類のジャケット写真が入っているのであなたのお好きな表紙に変えられます。