NEWS VIEWS FACES この冬おすすめ盤はこれ!

ライフ企画

 米国CCM界で揺るぎない人気を誇り、80年代以降常にCCMシーンの最前線に立ってきたマイケル・W・スミスが初のプレイズ&ワーシップ・アルバム「ワーシップ」を発表し大きな話題となっています。オーケストラによるインストゥルメンタル・アルバムである前作「フリーダム」に続き、今回も大きなチャレンジを果たした快作と言えるでしょう。「オープン・ジ・マイ・アイズ・オブ・マイ・ハート」「アボーブ・オール」などP&Wの有名曲と自身のオリジナル曲をもって会衆をエネルギッシュに導いていく様子は、まさにマイケル・W・スミスならではのP&Wの世界。この冬、最大の話題盤として注目を集めています。

 さて、もうすぐクリスマス。クリスマス・ソングほど、人の心に豊かさを与えてくれる音楽はないでしょう。聖なる夜、クリスマスの喜びがそのままダイレクトに表されたナンバーは人間の魂を本当に静かに潤してくれるものです。普段、激しめの音楽を発表し続けているようなアーティストでもクリスマス・アルバムというと、穏やかで敬虔な人柄がむき出しになってしまうのもそのせいでしょうか。幼い頃から聴き馴染んでいたのであろうクリスマス・ソングの数々に、ありったけの愛情をもって制作している様子が伝わってくるものです。プレイズ&ワーシップ、CCM、ブラック・ゴスペルなどジャンルを問わず、有名なクリスチャン・ミュージック・アーティストなら大抵の場合、誰でも1枚はクリスマス・アルバムをリリースしているはずです。今年もそんな海外クリスマス・アルバムがにぎわいを見せていますが、すべて紹介できるスペースはないので、そのライン・ナップのほんの一部をご紹介します。

 ブルックリン・タバナクル・クワイアの「ライト・オブ・ザ・ワールド」はグラミー賞を4度も受賞している同クワイア2枚目のクリスマス・アルバム。オーケストラをバックに歌うクワイアの歌声、ミュージカルのようにすすんでいくアルバム展開。すばらしい聖夜のミュージカルを観ているような豊かな気持ちで数々のクリスマス・キャロルを聴くことができます。

 ジャキ・ヴェラスクェズの「クリスマス」は全編ささやくようなウィスパー・ボイスと、オーケストラ・アレンジでいろどられた大人の女性のクリスマス・アルバム。(12)では得意のスペイン語も披露しています。

 「ジャスト・リメンバー」は、米国ゴスペル界の重鎮フレッド・ハモンド初のクリスマス・アルバム。スタンダードなクリスマス・ソングをみずからの曲の中に溶け込ませ、日本のFMラジオなどで普通にかかっていても、まったく違和感のないアーバン・コンテンポラリーなサウンドに仕上がっています。ブラック・ゴスペル界においてテイク6、カーク・フランクリンのあとに世界的な人気を得ていくのは彼ではないでしょうか。

 どんな国のどんな音楽アレンジでもクリスマス・ソングに託された喜びは同じ。今年の冬も主にむかって歌われる新しい歌が聖夜の喜びを増し加えてくれることでしょう。