森 祐理
（ゴスペルシンガー）

ゴスペルデュオAnointedとともに。中央が森祐理さん。

　ゴスペルミュージックを支え、広め、発展させていく目的で1964年に設立されたゴスペル・ミュージック・アソシエーション（GMA）主催で毎年行なわれる「セミナー・イン・ザ・ロッキーズ」が今年29回目を迎えました（1974年開始）。主にソングライター、アーティスト、ミュージシャン等の育成を目的としており、すでにこの世界で成功をおさめているビッグアーティストも、同じ信仰を持つその世界のよきアドバイザーとして参加する夢のようなセミナーなのです。セミナーの最後には順位がはっきりとあらわれるコンペティションが行なわれるのですが、それもアメリカらしい一面です。

　今年の夏、コロラド州、ロッキー山脈の真中、エステス・パークで行なわれたこのゴスペルセミナーは、生涯忘れられない貴重な時となりました。セミナーに参加して本場のゴスペルと賛美の意味をしっかり学んできたいというかねてからの夢がかなった時でもありました。

　ゴスペル音楽についての様々なクラス、毎夜超一流アーティストのコンサート。そして、何より参加者の目的はコンペティションです。このコンペを通してマイケル・W・スミス、エイミー・グラント他、数え切れない有名アーティストが誕生しているそうです。

　私はこんな大きなセミナーとはつゆ知らず気楽にコンペティションにも登録しました。実際われこそは……という方々ばかりでビックリの連続でしたが、皆、心の底から主を賛美し、手拍子し、自分のライバル達であっても、勝ち負けに関係なく励ましを送る姿に本当に感動しました。そして一流アーティストの方々が涙を流しながら証しされる様子を目の当たりにして、賛美する意味と目的をもう一度しっかり心に刻み付けられた気がしました。

　感謝なことに私の参加したボーカル部門のコンペ120名の中で上位17名の中に残れたこともうれしかったです。食堂のテーブルで多くの出会いと語らい。ルームメートとの友情、美しいロッキー山脈の雄大な風景……ずっと終わらないでほしいと思うほど良かった！！セミナーでした。（ゴスペル・ミュージシャンを志す人には絶対オススメです）。そして、多くの出会い、主を賛美する意味の深い学び、言葉で書ききれない程たくさんの心のおみやげをいただいた旅でした。

ロッキー山脈に囲まれたエステス・パークにて