羊毛に関わる小さなお話 第2回 愛と希望をお届けできますように
羊毛フェルト作家 泉谷千賀子
窓の外は冷たい北風ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
寒い季節には温かいお話をいたしましょう。
昔、母親が夜なべをしてセーターを編んでくれたものです。まだ見ぬ小さな命のために靴下を編む。大切な人を想いマフラーを編む。それらは、手仕事に込めた一途な祈りです。
だから身に着ける者が、温かく健やかに暮らせるのかもしれません。
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ところで、動物たちの体毛は、暑さや寒さや雨などから身を守る大切なコートです。
羊から刈り取られた羊毛は、羊の体を離れた後も、繊維表面のウロコ状のものが温度と湿度の関係で開閉するのです。そのお陰で、日中40℃の砂漠でも-50℃の山岳でも、それをまとう人間の体は守られるのです。
さて、今月はリハーサル中のスズメさんの登場です。コンサート本番にはたくさんのお客様に、愛と希望の歌をお届けすることができますように……。
私は、主の恵みを、とこしえに歌います。(詩篇89・1)
では、また来月、ほっこりとお目にかかれますように。