羊毛に関わる小さなお話 第5回 ポカポカ陽気に誘われて

羊毛フェルト作家 泉谷千賀子

青葉の輝く5月、皆様いかがお過ごしでしょうか。
いよいよ待望の毛刈りの季節の始まりです。毛刈りをするのは、羊の暑さ対策と、健康状態を確認するためです。(モフモフしていると中のようすが分かりませんので……)さらに、1匹から2~4kgの羊毛が提供されるのですからありがたいお話です。靴やかばんになる皮は、羊の命と引き換えです。悲しいけれど、羊毛は「さぁどうぞ、お使いください」とでも言うかのように差し出してくれるのですから感謝です。
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サムエル記第一には、羊の毛刈りの祝いをしているナバルのお話が出てきます。3000匹……想像するとワクワクします。羊毛を手にしていると、聖書が書かれた時代の延長線上に生かされていることを感じます。
さて今月は、ポカポカ陽気に誘われて、保育園のお友達に会いにやって来た羊さんです。
みんな新しい仲間と楽しそうで、ちょっぴり安心しました。主に見守られ温かい愛に包まれて、のびのびと生活できますように……。

子どものように神の国を受け入れる者でなければ、決してそこに、入ることはできません。(マルコ10・15)

ではまた来月、ほっこりとお目にかかれますように。