試聴CD 何度も聴きたくなる一枚
東北中央教会 牧師
拡大宣教学院 学院長
永井信義
「SHIFT」
ナイトdeライト
全11曲 2,230円+税
制作・販売元 ライフ・クリエイション
TEL.03-5341-6927(48828)
<収録曲>
1/1 /人生ロデオ /Spare me!! /撚り糸 /キシカイセイ /白彗 /プレゼント /Separate /Let Every Nation /ポラリス /僕らのページ
ナイトdeライトの四枚目のアルバム『SHIFT』が手元にある。普段からさまざまなジャンルの、いろいろな楽曲にふれているが、一枚のCDを聴いて、何度も聴きたくなるものは多くない。すでにこの新盤は、数少ない何度も聴く(いわゆる、ヘビーローテーションの)一枚となっている。
音楽はシンプルに楽しみたいし、個人的な好みもあるので、あまり分析することはしたくないのだが、なぜこの『SHIFT』を何度も聴くのかを考えてみた。
ナイトdeライトの他のアルバムでもそうなのだが、その楽曲の多くは聴く人を励ますものが多い。歌詞だけでなく、その歌詞を後押しするようなメロディー、そしてアレンジが「大丈夫だよ」と伝えてくれる。『SHIFT』では「人生ロデオ」や「キシカイセイ」がそんな曲である。
「Spare me!!」は説教作りで苦労している牧師たちの思いを代弁するかのような一曲だ。聴きながらクリエイティブな仕事は自分の才能や力だけでは決してできない、つまり、神の助けを必要としていると納得する。
自分にとって何度も聴きたくなる曲の特徴の一つは、聴きながらイメージやストーリーが浮かんでくるということ。良い曲はミュージックビデオやプロモーションビデオに頼らなくても、いろいろなものが見えてくる。「ポラリス」や「僕らのページ」がそんな曲たちだ。
もう一つは聴きながら考えさせてくれるもの。「1/1」や「Separate」は聴き手だけでなくこの社会に対して、考えなければならないことは何かを鋭く問いかける。
このアルバムにはラブソングもある。「撚り糸」は愛する相手に対する熱い思いを歌うものだが、旧約聖書の雅歌を連想させる、私たち一人ひとりへの神の想いを高らかに歌う一曲としても聴くことができる。
ナイトdeライトは、パウロがそうであったように、「暗やみから光に」(使徒26・18)導く働きのために神から遣わされているという確信をもとに活動をしていると思う。その確信がこの一枚にははっきりと表されているのだ。