試聴CD いのちの息が吹き込まれて
ピアニスト 小堀英郎
「ビタミン・フルート-すべて新たに-」
紫園香
全13曲 2,500円+税
販売元 ライフ・クリエイション
TEL.03-5341-6927(48805)
<収録曲>
M.ニストローム「鹿のように」/ アメリカン・トラディショナル「アメージング・グレイス」/ J.S.バッハ「ソナタ長調BWV525」/ Ch.ケックラン「フルートとピアノのためのソナタ」/ G.ショッカー「エアボーン」/ 柳瀬佐和子「すべて新たに」/ P.ナップ「新聖歌266番 罪咎を赦され」/ Ph.P.ブリス「聖歌476番 やすけさは川のごとく」
フルートがこれほどにまでいのちの躍動感に満ちた楽器だったとは、とハッとさせられる一枚!
妻として、母として、そして国際的演奏家として、第一線で活動を続けられている紫園香さん。後進の指導にも力を注ぎ、とりわけケニアの子どもたちへの献身的な音楽普及活動の様子には目を見張るものがあります。
熟練した感性とテクニックで、バッハから近現代音楽までの神髄を伝える演奏は聴く人を喜ばせ、また、巧みなアレンジによる定番の賛美からは、主の臨在をリアルに感じさせられます。
バランスの良い選曲と曲順にまとめられていて、音楽が好きな人にも馴染みのない人にも、たましいの奥まで染み入る感動を体験していただけることでしょう。
それは、一時的な美しさや雰囲気で飾ることなく、作曲者の語ろうとするメッセージを細部に至るまで探り、一つ一つの音に演奏者としての祈りが込められている故ではないでしょうか。
時には心臓の鼓動のような、時には血の流れのような、神経の末端にまで共鳴する新鮮なサウンドにより、身体の欲するビタミンが心地よく注がれていくようです。まさに、いのちの息が吹き込まれている証しだと言えるでしょう。
紫園香さんが幅広く用いられているのは、そのように芸術の賜物をもって、神さまにすべての栄光をお返しすることから始まっているからだと確信します。
「いのちの息を吹き込まれた」(創世記2・7)
「息のあるものはみな、主をほめたたえよ」(詩篇150・6)
実は数年前、病に倒れそこから復帰した紫園香さん。試練を乗り越えての演奏だからこそ、生きるために不可欠な息、日常の息づかいそのものが賛美となっているのではないでしょうか。新しいいのちをまとっての演奏は、アルバム副題の「すべて新たに」というワードと重なっているようにも思います。霊肉に欠かせない感動というビタミンをたっぷり得させてくれるこのCDが、皆さんの手元に届けられることを心から願っております。