特集 しあわせを育てる 平安と希望と喜びにあふれた人生を送るために
聖書のことばが人生を拓く弁護士が語る問題解決の黄金律
湊信明 著
B6変型判
定価1,200円+税
弁護士 湊 信明
人はだれでも、豊かで幸せな人生を送ることを願っています。そして、そうなることを夢見て、より良い会社に就職したり、結婚して家庭を築いたりします。しかし、現実に目を向けるとどうでしょうか。会社に入社してみたら社長や上司からパワハラを受けたとか、夫が浮気をして家庭を顧みない、DVを受けているなど、夢見た情景とは正反対の状況に陥って思い悩むということがいかに多いことでしょうか。
私は弁護士をしているので、日々、このような方々からご依頼をいただいて相手方と交渉したり、裁判をしたりして、紛争が解決できるように努力しています。しかし、弁護士の私が申し上げるのも変ですが、法律による解決は、決して人生問題の根本的解決にはなりません。考えてみれば当然のことですが、裁判で勝ったからといって、決して心が豊かになり幸せな人生となるわけではないのです。
聖書の中にパウロという人物が登場します。パウロは一生を伝道活動のためにささげた人ですが、何度も投獄され、鞭で打たれ、石を投げつけられました。飢えも貧しさも経験しました。普通に考えればこれほどの不幸や苦しみはないと思います。しかしパウロは聖書の中でこう断言しています。
「私は、どんな境遇にあっても満足することを学びました。私は、貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです」(ピリピ4・11~13)
人は、生を受けてからこの世を去るまで、さまざまな困難や絶望に直面します。そのことから逃れることはできません。しかし、パウロがいうように、そうした中にあっても、平安と希望と喜びにあふれた人生を送ることができるのです。その方法を教えてくれるのが聖書です。聖書のことばこそが、私たちの人生を拓いてくれるのです。私は、普段、さまざまな紛争に身を置いているなかで、人生問題を根本的に解決するには、聖書のことばを学び、導かれ、励まされていく以外に方法はないと思っています。そのことを一人でもたくさんの方に知っていただきたいと思い、身近なエピソードを交えつつ、できる限りわかりやすく執筆しました。ぜひお読みいただけたら幸いです。