神様の愛に出会う場所「喫茶ホーリー」

太平洋放送協会ラジオ部 アナウンサー 江橋摩美


『喫茶ホーリー』
かめおかあきこ 著
B6変判 1,200円+税
フォレストブックス
月刊誌『百万人の福音』で連載されていた漫画『喫茶ホーリー』が一冊の本になりました。著者は、絵本作家のかめおかあきこさんです。
ちょっとおっちょこちょいのビーグル犬がマスターを務める「喫茶ホーリー」が、物語の舞台です。登場するのはすべて動物。マスターを支えるパピヨン犬の奥さんや、ダンスが大好きなアルバイト店員ブタの依子。そして、常連客の動物たち……。どのキャラクターも愛らしく、思わず感情移入してしまいます。「喫茶ホーリー」を訪れる動物たちは、私たちと同じように、仕事のことや人間関係に悩んでいたり、人生について立ち止まって考えていたりするのです。そんな彼らに、ビーグル犬のマスターは、美味しい料理とともに、聖書のことばを通して「愛」を提供します。
放送伝道の働きに携わっている私は、ラジオ番組の取材で、これまでにたくさんのクリスチャンに、インタビューをしてきました。クリスチャンが百人いたら百とおりのイエス様との出会いがあります。この漫画に登場する動物たちも、それぞれのタイミングでイエスさまと出会い、新しい一歩を踏み出しています。『喫茶ホーリー』に登場する動物たちの姿は、一人ひとりを「あなたは高価で尊い」とおっしゃってくださる神様の愛にあらためて気づかせてくれます。
ところで私事ですが、かつて山形県の放送局でアナウンサーとして働いていた私にとって、社会人一年目から十数年間過ごした山形は、第二の故郷のような大切な場所です。著者のかめおかさんが山形県米沢市ご出身で、今も米沢を拠点に作家活動をしておられるとうかがい、とても親しく感じ、嬉しく思っています。
この漫画には、かめおかさんの優しいお人柄と、イエス・キリストへの信仰がギュッと詰まっています。何度も手に取って読み返したい貴重な一冊。漫画なので気楽に読めるのも嬉しいです。かわいい動物たちの絵を眺めているだけでも、幸せな気持ちになりますよ。