~Daily Light~ 第3回 夢待ちの街、君待ちの空
石居麻耶 Maya Ishii
千葉県出身。アーティスト。画家。イラストレーター。東京藝術大学大学院美術学部デザイン専攻描画造形研究室修了。
大学卒業後の個展やグループ展等の展覧会やホームページ、ブログで発表した作品をきっかけに本の装画、週刊誌、文芸誌、新聞連載のイラストなどの仕事を担当。
いったいなぜなのかと思えてならない、受け入れ難い出来事は、予期せぬ時に訪れるように思います。そして、戻すことのできない時計の針を見つめては、後悔したり、焦ったり、無力さを覚えたり、心の中の時間だけがただ、今という時から逃れようと逆走し、遠い日を思い起こしてみたりもします。
「神のなさることは、すべて時にかなって美しい。」
(伝道者の書3章11節)
もし運命的な出会いや偶然の幸運を「時にかなって美しい」ものだと受け止めてしまったら、突然の大きな試練の中で私たちは目の前の悲しみや困難すべてを不幸とか不運と感じてしまい、現実を受け入れられなくなると思います。
「人は心に自分の道を思い巡らす。しかし、主が人の歩みを確かにされる。」(箴言16章9節)
私たちは生まれるとき、自分でその時を決めることはできません。自分自身で自由に決める意志をもってはいますが、二つの道を歩むことはできません。自分で計画した道は白紙を塗りつぶしてゆくような生き方になりますが、神のご計画に沿った道は常に新しく、白紙に虹色を描くことができます。
神が備えてくださった道の上でなされることはすべてに意味があり、それら一つ一つが「すべて時にかなって美しい」ならば、どんな日でも希望をもって歩むことができます。それは、いつでも変わることのない希望だからです。
「人はみな草のよう。その栄えはみな草の花のようだ。草はしおれ、花は散る。しかし、主のことばは永遠に立つ。」
(ペテロの手紙第一1章24―25節)
大空の下、明日はどうなるか。わからないことはたくさんあります。それでも日々祈るのです。薄明かりのように心を照らすものがいつでも、人生の道端で誰かをそっと励まし続ける道しるべとなるように。