特集 幼子のようにみことばに親しむ 家庭にみことばがあふれるように
海老名シオンの丘教会 教会員 玉井知栄子
コロナ禍での自粛期間は、教会学校のお友だちに会えず、寂しい思いをされたお子さんも多かったのでは。反対に、家族の時間は増えたかもしれませんね。
こんなとき、お父さんお母さんといっしょに「お家で教会学校」を始められるのはいかがでしょう。子どもたちとみことばを分かち合うのに役立つと思う、お薦めのアイテムをご紹介させていただきます。
『成長』
『成長』(CS成長センター)は、教会学校の教師の間ではよく知られた「教会学校教案誌」ですが、教会学校教師の経験がない方はご存じないかもしれません。これが実に、「子どもに聖書を教える」のに必要なものが、ぎっしり詰まっていて、「教会学校だけでなく、お子さんのいるご家庭でも用いられたらいいのに」とつねづね思っていました。
クリスチャンホームで育ったわけでもない私は、大学生のときに救われ、受洗してすぐに教会学校の先生になり、途方にくれました。自分を暗闇から救い出してくれた方を伝えたい、という思いはありましたが、聖書の知識は教会学校に長年通っている小学生のほうがよほどあるという有様です。
そんな私に手渡されたのが『成長』でした。ていねいな聖書の解説や豊富なメッセージの展開例、指導上のアドバイスなど、非常に手厚くわかりやすい内容に本当に助けられました。
子どもたちに聖書のメッセージをするために、「聖書」と『成長』を必死で読み込んでいると、みことばへの新しい発見や、自分と神様との関係における気づきがいつもあり、その感動を胸に、つたない言葉ながらも、みことばを語り続けることができました。まっすぐな眼差しで「うんうん」と聴いてくれる子どもたちに励まされ、子どもたちといっしょに、自分自身が育てられてきたと思います。
「成長」をお家でも
教会学校の先生でなくても、自分のお子さんに聖書を教えたいと願っている親御さんはたくさんいらっしゃることでしょう。そんな方にもきっと『成長』は強い味方になってくれると思います。
子どもたちのために『成長』を利用して、「お家で教会学校」を始めてみませんか。その心にみことばが触れると、表情が晴ればれとしたり、満たされた様子を見せたり、みことばには子どもたちを変え、生かす力が絶対にあります。柔らかで素直な心を持つ子どもたちの鮮やかな変化に立ち合えるのは、とても幸せな経験になるでしょう。
また「子どもに伝える」という目的があると、聖書の学びに熱が入り、学ぶうちに自分が恵みを受けて感動し、感動したからより伝えたくなって、子どもが養われる姿を見てさらに学び続けたくなる―という良い循環も生まれやすいと思います。
それでもやはり……と、一歩を踏み出すハードルを高く感じられる方もおられるかもしれません。そんな方は、『成長』に載っている、暗唱聖句をひとつ読むとか、メッセージの展開例を読み聞かせるなど、できることから始められたらいいかもしれません。
短い時間でも、たったひとつでも、親子で、また一人でもみことばに親しめたら素敵だと思います。(小さな一粒のみことばの種から、神様との関わりが深まり、さらに豊かな出会いにつながっていきますように。)
生きた神の愛のことばとして
みことばは、私たちを愛してやまない神様のことばです。その愛が子どもたちに伝わり、子どもたちが生きた神様と出会えますように。「お家で教会学校」が、単なる「お勉強の時間」ではなく、いまここにおられるイエス様のそばで子も親も祝福していただく幸福な時間になることを祈ります。
いつの間にか「自分が教えること自体」が目的になったり、ちゃんと聞いてくれないとイライラして、子どもたちにつらく感じさせるようなことになってしまったら残念です。子どもとイエス様(と自分)、その関係の中に、ゆったりと、みことばと愛があふれていきますように。
きちんとやろうとしすぎず、いっしょに楽しめる時になったらいいと思います。みことばを分かち合った後に、お子さんの好きな遊びをしたり、好きなおやつを食べながら、というのもいいと思います。やり方はいろいろ、あまりノッてこなかったら無理強いせずに、そのお家にあった別の方法を探してみてほしいです。子どもたちが喜ぶ自然なあり方で、みことばが家庭にあふれたらいいなと思います。
人生の土台として
いつかはひとり立ちしていく子どもたち、その大切な人生を、「イエス様のみことばに従う」という硬い岩の土台の上に建て上げられますように。子どもといっしょにいられる今、みことばを分かち合うことをぜひ楽しんでみてください。子も親も神様が育ててくださいます。