書籍紹介 『グッド・モーニング・トゥー・ユー!』を通して次世代に蒔かれた希望の種

 

好評発売中
『グッド・モーニング・トゥ・ユー!
ケニアで障がいのある子どもたちと生きる』
公文和子 著
四六判 定価1,650円(税込)
小児科医としてケニアで障がい児支援施設「シロアムの園」を創設した著者。「不幸を招く厄介者」と見られていた子どもたちがニーズに合ったケアと愛情を受けると、その子にも親にも笑顔がこぼれ始めた。黙殺されていた命が輝き始めた瞬間だった。命を値踏みする社会に鋭く問う1冊。

出版後から新聞等に取り上げられ、数々の反響があった『グッド・モーニング・トゥ・ユー! ケニアで障がいのある子どもたちと生きる』。
北海道札幌市にある北星学園女子中学高等学校では、「グッド・モーニング・トゥー・ユー読後感想表現コンクール」が行われ、十五作品の応募がありました。若い世代の子たちがこの本から何を感じ、どんな影響を受けたのか、その一部をご紹介します!

★高等部三年生
私はずっと小学校の教師になりたいと思い続けていましたが、そのなかで特別支援の教員免許を取るか取らないかに悩んでいました。しかし、この本を読んだことで、さまざまな人との輪がさらに増えるという魅力を感じたとともに、障害者だからという社会からの目線や態度がなくなってほしいという願いも芽生え、私にも何かできることはないのか考えた結果、特別支援の資格も取ることに決めました。
公文さんの言葉ひとつひとつがこれから教師をめざしていく私にとって必要で、大切にしていくべき姿勢だと感じました。

★高等部三年生
この本で紹介されていた多くの子どもたちはつらい過去や現実がありながらも家族と一緒に乗り越え、また家族の方々も子どもたちに寄り添い、シロアムの園のスタッフのみなさんと歩調を合わせながら、どんな困難も真っ向から向かい合っている姿に圧倒されました。私はいつも自分自身に自信が持てず、……日常にたくさん転がっている幸せに目も向けずにいました。幸せの価値は人それぞれです。だから、私はこの本を読んで自分なりの幸せを考えてみました。……この貴重な機会を通して考えることができた「幸せ」に目を向け、感謝の気持ちをもって日常生活を素敵なものとできるように過ごしていきたいです。

★高等部三年生
聖書に書かれていることが何を意味するのか理解はできましたが、これが熱心に信仰している人々の心にどう響いて、どう彼らの行動や決断を導いているのかはよくわかりませんでした。ですが、ご本を読んで、その謎が解けました。公文先生のお考えやご決断には聖書の教えが深くかかわっていらっしゃって、一つ一つの教えを大切になさっていることがとてもよく伝わってきました。……もっと多くの人がこの本を読んで、忘れがちな自らの大切さに気づいてほしいと思いました。

★高等部二年生
私はこの本を読めたことに感謝しています。本来、この時期にはカンボジアへ修学旅行に行けるはずが、コロナウイルスの原因で行くことができなくなり、たくさんの経験ができませんでしたが、この本をきっかけにいろいろなことが知れました。
「『~できるようになる』ということを目標にするのではなく、『生きている喜び見出す』」という言葉にとても感激しました。私はつい、他人と自分を比べがちで、自分を見失ったりすることがあるけど、自分には自分しかないものがきっとあって、他人と比べる必要はないんだなと感じました。

★高等部三年生
私の夢は助産師になることです。
私がこの本を読みたいと思ったのは、異国での医療活動に興味があったからです。また、医療従事者の方の経験をもとに書かれた本を読むのが初めてだったので、さらに読んでみたいと思いました。そして、子どもの話であること、そこに一番の興味を持ちました。
実際に健康な子どもを産んで育てるだけでも金銭面がギリギリであるのに、障がいのある子を産んで育てることができずに逃げ出してしまう親がいること。お金がないので病院に行けず、症状が悪化してもいつものこと、と言って放置していることがあるということ。そのような状況にある人々を支えるシロアムの園の皆さんの活動を知った時、真の医療者の在り方を学んだ気がします。……誰かの力になること、自分が本当にやりたいこと、いまやるべきこと、気づくことができました。
★高等部二年生
この本を読んで私たちとはまったく関係ないという人は少なからずいると思います。私はこの本を読む前はそう思っていました。すごく正直に言ってしまいました。けれど、ほんとうに心を動かされました。お世辞でもなんでもなく、これは誰が読んでも考え方が変わるし、心を動かされる本だと思います。