NEWS VIEWS FACES プロテスタント150周年

礒川道夫
ライフ・ミュージック チーフプロデューサー

プロテスタント150周年 振り返って思う
パウロの伝道 フランシスコ・ザビエルの伝道

日本プロテスタント宣教150周年記念大会のひとコマ
 2008年7月8日、9日は、パシフィコ横浜で「日本プロテスタント宣教150周年記念大会」が行われ、本当に大勢の方々で会場がいっぱいになった。超教派で、また全国から集ったクリスチャンが、一つになって主を賛美する姿は、今後のキリスト教界に明るい材料になったのではないかと思う。

 記念礼拝での、101歳の現役牧師、大嶋常治先生や、オンヌリ教会のハ・ヨンジョ先生、そして大和カルバリーチャペルの大川従道先生らの共通するメッセージは、「今の日本のキリスト者に必要なことは、キリストに従う真剣さであり、命を懸けた宣教」だと受け取った。

 奇しくも2009年に「ローマ帝国に挑んだ男 -パウロ-」そして「フランシスコ・ザビエル」のDVDを発売したが、パウロやフランシスコ・ザビエルにあったものは、まさしく本気でキリストに従い、命を懸けた宣教だったことがわかる。

 パウロは、Ⅱコリント人への手紙11章23節にあるように「また、むち打たれたことは数えきれず、死に直面したこともしばしばでした」と、このDVDの中でも、むちで打たれたり、石で打たれたり、難船したシーンがリアルに出てくる。

 そこまでされても、復活のイエス・キリストに出会ったことは否定しなかった。そして彼の異邦人伝道が西回りに回って日本にも福音が伝わった。

 福音を東回りに伝えたのが、フランシスコ・ザビエルである。1549年に日本にキリスト教が伝わったと、一度は歴史の教科書で全国民が習うのがこの男である。パウロの名は知らなくても、フランシスコ・ザビエルの名は知っている人も多い。

 では彼は何をしたのかというと、実は良く知らない。特にプロテスタントのキリスト者になってからは、カトリックの人だからと、関心を持たなかったのかもしれない。

 このDVDを観て驚いた。私がプロテンタントなので、どうしても「宗教改革」の影響を受けてと書きたくなるが、彼も二度と故郷を見ることも仲間たちに会うことがないと覚悟してアジアに旅立つのである。

 携帯電話、メールもない時代。ましてアジアの情報などはなかった。そんな時代にキリストの福音を伝えるために旅立つのである。アンジロー(ヤジロウ)に会って、日本という国があることを知れば、日本に行こうとし、日本に影響を与える中国があると聞くと、中国に宣教しようとする男。そしてただガムシャラに福音を伝えるのではなく、その文化にあったやり方を見出そうとする。

 パウロも、フランシスコ・ザビエルも相当のキリスト気違い(使徒26:24)だった。今の私たちは、どうだろうか。このDVDを観るたびに考えさせられる。