八ヶ岳のふもとから 第4回 春のお花見弁当

松村登世

庭に植えたミツマタの木が、今年もみごとに花をつけたがそろそろ終わり、今は隣りのダンコウバイの花が香っている。この木の下にいると優雅な気分になるから不思議だ。
この2本の木を植えたのは、香りに惚れたからと言ってもいいかもしれない。森の中を散歩中、これらの木に出会うと本当に幸せ。そして木の間から、時おり、春を喜ぶウグイスの鳴き声が聞こえたりもする今日この頃だ。
里山で桜や桃の花が咲いたというニュースに、それ! とばかりにお花見の計画を立てる。私の役割はお弁当作り。
押し寿司やいなり、畑にできた菜の花のからし和え、それに、いただいたタケノコやシイタケの煮物や花豆など、花の下で食せばなんだっておいしい! 友人や一人暮らしの人を誘ったりして出かけるとなお楽しい。
里山では桜も桃も満開、まだ雪を被った山々を背景にそれはみごと。花の下にはスミレやタンポポが咲き、家々の庭には水仙やレンギョウや雪柳が春の日差しを満喫している。こうして山国の春は突然花盛りになるのだ。厳しい冬を耐えた山国の住人への神さまからのプレゼントに間違いなし!

レシピ recipe

【押し寿司】……さばやサーモン、えびなどの酢づけをよく使います。(必ずショウガの甘酢漬けや山椒の葉、ミョウガの酢漬けをあしらいます)
【いなり】 ………押し寿司と一緒のときは、炊き込みご飯をつめるのも良い。
【菜の花のからし和え】……しょうゆとときがらし、酒で和えるだけ。
【花豆】 ………信州特産品の大きな豆なので煮るのは大変ですが、時間のあるときにたくさん煮て保存しておくと便利です。(私は冷凍保存しています)
【煮物】 ……… タケノコ、干しシイタケ、ニンジン、里芋、こんにゃくなど。
【焼き物】………しゃけ、ぶり、さわらなどの照り焼き。(多めに作って冷凍保存しておけば、温めるだけですよ)

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編集者より

テレビで、近視や老眼を寝ながら解消する治療法が紹介されていた。各人に合わせて作った特殊なコンタクトレンズをつけ、寝ている間に「角膜の形を変える」という。興味深かったのは「使用をやめると角膜の形が戻ってしまう」こと。毎日聖霊とともに歩まないと「昔の生活に逆戻り」してしまうのだろうなあ。(永倉)

あるイベントで、初めて沢知恵さんの歌声を聴いたときのこと。アカペラでの「アメイジング・グレイス」に魂を揺さぶられるような思いがし、圧倒されました。「本物とはこういうものなんだ」と心から感動しました。その沢さんによる『それだけで美しい』を巻末でご紹介しております。(加藤)