神様がくれた風景 2 雪の日
やまはな のりゆき
深々と降る雪を描いてみました。
「名作は雪国から生まれる」ということばを聞いたことがあります。北国出身の作家たちにはこの上ない励ましのことばかもしれませんが、かなり曖昧な記憶で、正しくは「雪は人間のイマジネーション(想像力)を活発にさせる」という意味合いのことばだったように思います。
高校生の頃から漫画家になることを夢見ていた私は、窓の外、降り続ける雪を眺めながら、作品のアイデアを考えることが多くありました。無数の大きな雪片が延々と降る様は幻想的で、昼夜問わずいつまでも飽きずに眺めていました。
友人は、その雪をターゲットに窓から水鉄砲でシューティングするという遊びを思いつき、「やってみなよ」と促され、やってみたら、そりぁ楽しいのなんの。空想にふけるよりもシューティングに興じるようになった私はやはり「名作」とは縁遠い、ただの凡人作家なのでございます。
横浜に住む今、雪を見る機会は少なくなってしまいました。かつて雪景色の中から多くのインスピレーション(ひらめき)をもらっていた、その貴重な泉を失ってしまったわけですが、クリスチャンとなり、毎週礼拝の席に座る身となり、今は、多くのインスピレーションは礼拝で聴くメッセージからいただいています。聖書のことば、牧師の話、賛美の歌詞を耳にし、教会に集まる個性豊かな人々を見ながら、色々なことを考え、イメージするのは本当に楽しい。聖書を読むと、世界の名作の多くがこのズッシリとした書物の中から発想され、生まれていることがわかります。私たちクリエイターにとって、聖書はアイデアの泉でもあるのです。
2月、北海道は最も寒く、多く雪の降る季節。同時に皆、雪にも、もううんざりしている頃。この窓の向こうの姉妹は、まだ遠い春を待っているのか、お母さんの帰りを待っているのか、それとも……。
皆さんのイマジネーションをどうぞ働かせてみてください。