砂漠の花園 第3回 喜び歌って、主の栄光を見る
フォトグラファー サンティラン前田登茂恵
三月、春がやってきました。私の大好きな南カリフォルニア砂漠のワイルドフワラーシーズン到来です! ウキウキします。
私がほぼ毎年写真を撮りに行くのが、カリフォルニア州で一番大きな州立公園である、アンザボレゴ砂漠州立公園です。総面積2,420平方キロメートル、東京都総面積よりもさらに一回り大きく広がる砂漠・荒野地帯です。広いので一日では回りきれません。テントを張ってキャンプしながら、数日かけて写真を撮って回るのです。去年の春は、「スーパーブルーム」といって、南カリフォルニア砂漠が超満開に花咲いた年でした。ニュースでも報道され、広大な砂漠が美しいワイルドフワラーで満開になる様子を一目見ようと、アメリカ全土から駆け付けた人たちでいっぱいでした。そして、去年は特に、この「ビゲローズ・モンキーフラワー」が満開でした。この花は、砂漠の砂地や砂利斜面に生える小さなピンクの花です。最長20センチまで成長するらしいですが、私が今まで見た平均は5センチから10センチ。花の直径も1センチほどの小さな花ですから、砂漠をじっくりと歩かなければ絶対に見過ごしてしまいます。でも、去年は、砂漠の白い砂地をピンク色に変えるほどいっぱい咲きました。
砂漠のワイルドフラワーには特別な魅力があります。「よくこんな所に育つなあ」と感心するような場所に、ものすごい勢いで、壮大なスケールで咲き、まさしくミラクルを見るようだからです。私には、太陽に向かって輝く花たちが、ミラクルワーカーに向かって喜び歌っているように見えるのです。
砂地や荒地に花を咲かせ、砂漠を潤った花園のように変えることのできるミラクルワーカー、全能なる神の栄光を垣間見、花たちとともに、私も思わず主に向かって大声で賛美したくなります。
春の訪れの季節、皆さんの心も、砂漠に咲く花たちのように、主の栄光を仰ぎ見て、喜びと賛美で満たされますように。
「荒野と砂漠は喜び、荒れ地は喜び躍り、サフランのように花を咲かせる。盛んに花を咲かせ、歓喜して歌う。……彼らは主の栄光、私たちの神の威光を見る。」(イザヤ35・1、2)