聖書翻訳の現場から 聖書翻訳 まめ知識

●70人訳ギリシャ語聖書
紀元前3世紀頃に、旧約聖書を、ヘブル語からギリシャ語に訳したもの。約70人がそれぞれ個室で翻訳したが、一字一句同じギリシャ語だったという伝承をもつ。
●ヒエロニムス
4世紀、ヘブル語からラテン語聖書(ウルガタ)を翻訳、編纂した修道士。ウルガタは、中世期を通じてヨーロッパで圧倒的な権威をもった。
●ルター
宗教改革者。1522年に原語(ギリシャ語)から新約聖書をドイツ語に。1535年に新旧約聖書を出版。
●ウィクリフ
聖書全巻を英語に訳した最初の人物。ラテン語からの英訳。教皇の権威は聖書に基づくものではないとしていた。1415年に異端の宣告をうけ、後には墓を掘り起こされ、ウィクリフ訳聖書もすべて没収され焼かれた。
●死海写本
1947年以来、死海北岸クムランなどの洞窟から発見された古写本。紀元前125年から紀元後68年の、イザヤ書などの旧約聖書などが見つかった。
●マソラ
ヘブル語旧約聖書の伝統的本文。5~9世紀のユダヤの学者によって確立。本来子音のみのヘブル語に母音、アクセント、句読符号、評注をつけた。
●新共同訳聖書
ローマ・カトリックと日本聖書協会が共同して翻訳した聖書。プロテスタントで正典とされている66巻のほかに、カトリックで「第2正典」と呼ばれる10書と、カトリックでも外典と呼ばれる3書が含まれる版もある。
●新改訳聖書
1961年に新改訳聖書刊行会によって、読みやすい現代語訳と聖書信仰にたった翻訳とを目標として翻訳が開始され、1970年に完成した聖書。