書評books 神に心を開かせてくれる祈りのことば

ニューライフキリスト教会 豊田かな

 


『こころのごはん 366日の祈り』
宮 葉子 著

A6判・400頁
定価1,870円(税込)
いのちのことば社

 

本書は、日々の聖書のみことばと著者の祈りが一ページごとに綴られています。一月から読み進めていると、赤裸々な心の叫びが目に飛び込んできました。「私は孤立しています」「傷だらけです」「この重さはなんでしょうか」
何があったのだろう……。「あとがき」から、著者の身の上に辛い出来事が連続して起こったことを知りました。もう一度初めから読み始めました。よく似た自分の体験を思い出し共感しました。同時に、祈りのことばがスッと心に入ってきました。神様に自分の心がゆっくりと開かれていくのを感じたのです。
正直なことばに触れたからでしょうか。「寂しい」という感情が私の心の奥に隠れていることに気づきました。寂しさなんて神様に伝える必要はない、と思っていましたが、祈りのことばに後押しされて、「神様、私は寂しいです」と訴えたのです。すると、「言ってくれるのを待っていたよ」と神様が答えてくださったような気がして、心が元気になるのがわかりました。みことばをもっといただきたい、食欲が湧いてきました。
「私があなたに顔を上げるその時まで、ひたすら静かに待ってくださいました。……主の支えを味わいます。私のたましいは平安を喜びます」(本文11月12日)
この本には、繊細な女性の心に寄り添う、祈りのことばの糧が食卓に並べられています。日々、心のコンディションに応じて自由にチョイスするのも一つの読み方です。
私の例を紹介します。
①心が疲れている時―著者の祈りの言葉から読む。その後みことばに目を通す。
②祈れない時―著者の祈りの言葉だけ読み進める。
③神様の声が聞きたい時―その日のみことばを読んだ後、目を閉じ深呼吸を繰り返す。
本書を手にされる皆さんも、いろんな「こころのごはん」の召し上がり方を、試してみることをお勧めします。
「将来、希望、平安ということばの輝きを、心に刻んで今を生きます」(本文11月13日)