連載 New Life, New Light 第2回 ニューボーンフォトとは

フォトグラファー
辻まき子

三重県在住。東京基督教大学卒業。photo studioハナレ所属。2016年からニューボーンフォトや家族やプロフィール撮影を中心に、その人らしい自然な姿を残せるよう心掛けて撮影しています。
Instagram@maccopiでは日常の写真をご覧いただけます。

 

新生児期の赤ちゃんを撮影するニューボーンフォト。日本でも知られるようになってきましたが、火付け役となったのはオーストラリアの写真家アン・ゲデスだと言われています。1996 年に出版された彼女の作品集がニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに載るなど注目され、一気に欧米に広まりました。2013 年頃、日本でも撮影されるようになりました。
ニューボーンフォトでは、おくるみで赤ちゃんをくるくると巻きますが、それはお母さんの胎内を表現しています。十月十日おなかで形づくられた赤ちゃんにとって、体は解放されるよりも、まんまるに巻かれているほうが安心するそうです。
出産経験のない私は、最初、繊細な赤ちゃんに触れることすら緊張していましたが、信頼するフォトグラファーや助産師さんから包み方などを学んでいきました。その際、皆さん口を揃えて、これが安心するポーズだと言い、実際に包んでみると、ほとんどの赤ちゃんが穏やかな表情ですやすやと眠っていったので驚きました。
同時に、すべての赤ちゃんが同じではなく、呼吸の仕方や安心する体勢、何に反応するかも、一人ひとり、すこしずつ違うことも毎回の撮影での発見でした。
それは、私たちも同じで、生まれたばかりの赤ちゃんも大人も、一人ひとりが神さまの素晴らしい作品だということを味わう機会となっています。
先日、写真展を開いた際、お父さんお母さんが小さな足の写真を見て「これが我が子だ」とすぐにわかる姿を見て、神のうつくしい御業を想いました。