『歎異抄』と福音 第二十回 パスカルと親鸞と三木清
大和昌平 東京基督教大学教授 ロングセラー『人生論ノート』の著者で親鸞に傾倒した哲学者三木清(一八九七~一九四五)に目を向けてみたい。兵庫県の真宗の家に生まれた三木は高校時代に西田幾多郎(一八七〇~一九四五)の『善の研究 […]
野の草を見つめながら 第3回 まばゆい光が照らすとき
フォトグラファー 市川五月 雨や雪、また寒さが続くと家に閉じこもったり、なんだか憂鬱になったりするものです。心が天気に左右されてしまうほど、人間とは弱い生き物です。私は、雨や雪が降ったりした後に、ふと顔を出した太陽を目に […]
時代を見る眼293 心の平安 [2]相手との和解を通して心の平安を取り戻す
精神科医 堀江通旦 世界は急速に変化しています。経済的なグローバリゼーションはいつの間にか人々の思想をも支配しているようです。周知のように、拡張していく自由貿易の前提は、国と国との間を隔てていた関税を廃止することでした。 […]
リレー連載 牧師たちの信仰ノート 第七回 「危機なくして成長なし」①
太田和功一(おおたわ・こういち) KGK主事・総主事、IFES副総主事・東アジア地区主事を経て、現在クリスチャンライフ成長研究会総主事。 この言葉は、私の信仰と人生の恩師が折に触れて語ってくれた言葉です。六 […]
私はこう読んだ―『聖書 新改訳2017』を手にして 第13回評者
吉田 隆 神戸改革派神学校校長。日本キリスト改革派 甲子園教会牧師。 何より聖書普及のために 完成出版されて早くも一年余を経過した『聖書 新改訳2017』(以下『2017』)について〝自由に〟書いてくださいとのご依頼を受 […]
『歎異抄と福音』 第十九回 親鸞の「自然」と道教の「自然」
大和昌平 今回は日本語の「自然」から親鸞について考えてみたい。「自然」が天地万物や森羅万象を意味するようになるのは明治中期以降であり、英語natureの翻訳語として「自然」が用いられてからの話になる。それまで「自然」は、 […]
野の草を見つめながら 第2回 小さな存在にそっと寄り添って
フォトグラファー 市川五月 冬の寒さが本格的になってくる東京2月。都会っ子は寒さに弱く、本当に春はやってくるの? なんて思ってしまうくらいの落ち込みようです。近年は温暖化の影響で冬がとても寒くなり、雪も多くなりました。一 […]
本ソムリエが惚れた1冊 書店員に聞いてみました!
『クレイジーラブ』 フランシス・チャン 著 越野グレース 訳 四六判 240頁 1,500円+税 『ソウル・サバイバー―私を導いた13人の信仰者』 フィリップ・ヤンシー 著 山下章子 訳 四六判 560頁 2,600円+ […]
時代を見る眼292 心の平安 [1] ボロボロの自分を神様が愛しておられる
時代を見る眼292 精神科医 堀江通旦 心の平安 [1] ボロボロの自分を神様が愛しておられる 私は自分の仕事柄、いろいろな理由で心の平安を失った人たちと出会うことがしばしばありました。カウンセリングの専門家たちも、あく […]
新連載 本ソムリエが惚れた1冊 書店員に聞いてみました!
『思いがけないところにおられる神』 フィリップ・ヤンシー著 齋藤登志子訳 B6判 224頁 1,500円+税 今月のソムリエ CLCお茶の水店 内藤 優祐さん 何一つ疑わずただただ神を信じる…といった信仰に、疑いの多い者 […]
リレー連載 牧師たちの信仰ノート 第六回「弱さの極みの中で」(ひとり、伝道師として)③
遠藤芳子(えんどう・よしこ) 1959年岐阜県生まれ。 お茶の水女子大学、聖書神学舎卒業。日本同盟基督教団 和泉福音教会伝道師。 主人の召天によって、牧師の妻という立場に終止符を打たれてしまった私は、自分の身の振り方につ […]
私はこう読んだ―『聖書 新改訳2017』を手にして 第12回 みことばの確かさ
第12回評者 鎌野直人 関西聖書神学校 校長。日本イエス・キリスト教団姫路城北教会 牧師。日本福音主義神学会西部部会 理事。 みことばの確かさ 二〇〇七年のアドベント、当時遣わされていた教会は、礼拝や祈祷会で用いる聖書を […]
『歎異抄』と福音 第十八回 すえとをりたる慈悲とは
東京基督教大学教授 大和昌平 仏教における「慈悲」は、キリスト教における「愛」にかなり近い概念だ。「慈悲」の「慈」はサンスクリットのマイトリー(友愛)から派生し、友に楽しみを与えることを意味する。「悲」の原語は呻きを意味 […]