「いのちのことば社70年史」を発刊 福音派キリスト教会の戦後史を色濃く反映しながらの歩み
いのちのことば社では、創立70周年を迎えた10月(創立記念日は10月14日)、「いのちのことば社70年史」を発刊しました。1982年に最初の社史を出して以来、実に38年ぶりのことです。
社内に設置された社史編纂委員会が約2年をかけてまとめました。年表、写真集、資料データ集とともに、各部門の立ち上げとその後の歩み、重要な出来事(TEAM宣教師による文書伝道、新改訳聖書の誕生と著作権問題、法人の独立、本社移転、「新改訳2017」刊行の経過)を記した記録集、OB職員の証し・エピソードなどで構成されています。また、70年にわたる私たちの働きを自己検証し、総括した「いのちのことば社の源流と将来像」を載せたことも、大きな特色です。B5判オールカラー、96頁の比較的コンパクトな冊子となっています。
創立の1950年から今日までの歩みは、一文書伝道団体の歴史でありながら、戦後建ち上げられた福音派キリスト教会の歴史とすっぽりと重なります。私たちが教会の歴史をうんぬんすることは控えなければならず、本書編纂の意図でもありませんが、70年という時代を生きてきた教会を包む霊的空気、精神が問わず語らずに映し出されているのも事実です。この小史が、日本のキリスト教会の戦後史が語られる時、傍証の役割を担うのかもしれません。
最初の社史は1980年代、いのちのことば社の成長期、世が繁栄を謳歌しているような中でまとめられました。しかし今回は、活字離れと福音宣教の停滞を背景に、文書伝道団体としてかつてない試練と戦っている中での発刊となりました。しかし、そこにも主の隠された深い意味、ご計画があったことをいつか知ることになるのでしょう。今後1年ほどかけて、「70年史」を抜粋して本欄に紹介していきたいと思います。