EHCモンゴル 訓練センター「ジョイハウス2」の働きがスタート!
EHC日本事務局より
「ジョイハウス2」 開始までの経緯
皆様の「ジョイハウス」へのお祈りとご支援を、心から感謝します。
モンゴルでは民主化以降、著しい経済成長を遂げる一方で、首都ウランバートルのごみ集積所のそばでは多くの子どもたちが暮らすという貧困格差が生じています。そのような環境下で育つ子どもたちは、その日を暮らすことに精いっぱいで、将来を夢見ることが難しい状況にあります。
「ジョイハウス1」は、ウランバートルのごみ集積所で暮らす貧困下の子どもたちに向けた、無償の教育支援学校です。現在6歳から13歳までの教育をするとともに、食事を提供しています。
また、自宅から学校までが遠い子どもたちや、家のない子どもたちが安全に学校に通えるように宿舎を併設するなど、厳しい状況に置かれた子どもたちに寄り添った運営がされています。
EHC日本では、運営を担うEHCモンゴル総主事バーサンドゥオーリ牧師(通称バスカ)のビジョンを受け、2018年からこの働きのために支援をしてきました。
バスカ氏がこの働きを進める中、新たなビジョンが与えられました。それは、子どもたちが将来自立できるよう、専門的な技術を身につけることを支援する訓練センター「ジョイハウス2」の建築です。
このビジョンについて、本誌2020年4月号を通して、皆様に支援のご依頼をしました。たくさんの方々からご支援を頂き、2021年6月に500万円が与えられ、モンゴルに送金しました。
当初、ジョイハウス2は、建築資材は中国から輸入し、ジョイハウス1の隣の土地に建物を建築する予定でした。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって中国からの資材の輸入が禁止されたことで、モンゴル国内で資材が加速的に値上がりし、昨年の2倍近くに高騰してしまいました。
同時に、ジョイハウス1の運営に伴う必要は、2018年以降、毎月日本が支援してきましたが、今後どのようにしていくかが課題となっていました。
そのような中、モンゴル政府は子どものニーズに気づき、2022年1月から、危険な環境で貧困に苦しむ子どもたちに対する施設は、手続きを経て許可を取れば、補助金が給付されることになりました。ただし条件の1つとして、町から少し離れた安全な場所に施設がある必要があり、現在のジョイハウス1の立地では対象外となります。
そこで当初の計画を変更し、政府に給付金を申請できるようジョイハウス1を郊外に移転し、その跡地と建物をジョイハウス2として使用することをご理解いただきたいと、本誌2021年7月号で報告しました。
このような経過を経て、ジョイハウス2の働きが始まり、バスカ氏からレポートが届きましたので、ご紹介します。
日本の皆様へ 皆様がいつもモンゴルの子どもたちのことを覚えて、お祈りしてくださり、尊い献金を頂いておりますことを、心から感謝します。お祈りいただいていた「ジョイハウス2」の働きが始まりました。
現在、ごみ集積所で働いている16歳から25歳までの青年たちへの訓練を始めています。5名の男性が溶接を学び、5名の青年が散髪の訓練をしています。また、ジョイハウス1で行っていた裁縫、調理の訓練も続けています。皆、将来のために専門的な技術を身につけるために頑張っています。
ジョイハウス1が郊外に移転したら、建物内を改装・修理する予定です。ジョイハウス2で行う訓練の機材が全部そろっていませんが、現在、いくつかの団体に援助をお願いしています。機材がそろった段階で、もっと多くの人たちを集めて訓練をする予定です。
モンゴルの子どもたちの未来のために、皆様に続けてお祈りいただくとともに、ご支援を頂けましたら幸いです。日本の皆様のためにもお祈りしています。
EHCモンゴル総主事 バーサンドゥオーリ