EHCドミニカ共和国~あなたとあなたの家の者たち全員~

EHC国際総裁ディック・イーストマン師
ならびに次期総裁タナー・ピーク師より

 「その人が、あなたとあなたの家の者たち全員を救うことばを、あなたに話してくれます」(使徒11:14)
 昔、アリストテレスは、家庭は人間の文明の基本であると言いました。たった1人から始まった変化が家族へ伝わり、家庭からコミュニティーへ、そしてコミュニティーから国へと及んでいくことが、よくあるのです。
 聖書の中でも、使徒ペテロがコルネリウスのところに送られて福音を分かち合った時、コルネリウスだけでなく、彼の家族全員がイエス様を信じました。今もこの原則は、アフリカで、アジアで、ラテンアメリカで、全世界で起きています。
 これまでの統計から、皆様がささげてくださる1ドルで、3世帯に福音を届けられるとわかりました。家族のうちで誰かが救われれば、やがてその家族の全員が救われます! 皆様のお祈りと献金を感謝します。

EHCドミニカ共和国からの証し

 
 シモーナ・ビリャヌエバは公立学校で教鞭をとり、21年になる教師です。同居しているマニュエルは自営業を営んでおり、一緒に育てた娘のリサニーは歯科医師を目指して勉強をしています。彼らは首都サン・ドミンゴに住んでいる幸せな家族でした。

 シモーナは、他人を傷つけたこともなく、酒に酔ったこともなく、感謝の気持ちをもって生活しており、そんな自分を善良な人間だと思っていました。また、教養もあり、健康で、何不自由なく暮らし、欲しいもの全てを手に入れていました。それなのに彼女の心の中には、深い空虚感がありました。「何かが欠けている。でも、何が?」そう問い続けていました。

 2020年、その答えが自宅の玄関に届きました。EHCチームがトラクトの戸別配布で訪問したのです。チームは「Who Is Jeses?(イエスとは誰か?)」というトラクトを渡し、福音について話しました。しかしシモーナはイエス様が救い主だと受け入れられませんでした。
 その夜、シモ-ナは夢を見ました。天使に囲まれて、きらきらと輝くイエス様が地上に降りてきたのです。その夢を通して、神様が自分を招いているとわかりましたが、まだ受け入れることはできませんでした。
 

 その年の暮れ、シモーナの家族は全員、新型コロナウイルスにかかりました。苦しみに耐えている時、シモーナの同僚であるクリスチャンたちが、癒やしのために祈り始めました。その祈りは答えられ、家族全員が回復しました。
 この経験を話してほしいと頼まれて、シモーナは教会のオンライン祈祷会に参加しました。彼女が一部始終を話し終えると、牧師が「今、イエス様を受け入れませんか」と招きました。この時の心境をシモーナはこう語ります。「これ以上、私は神様を拒絶することはできませんでした。その日、人生をイエス様にささげ、キリストに従う決心をしたのです」
 シモーナは救われた喜びにあふれて、マニュエルとリサニーにクリスチャンになったと伝えました。2人ともそれを聞いて一緒に喜んだものの、「自分たちに信仰は必要ない」と思いました。それからシモーナは、クリスチャンの人たちが祈ってくれたことに倣い、マニュエルと娘のために祈り始めました。

 それから数週間後のことです。マニュエルが教会に足を運んだのです。そして牧師が「イエス様を信じる人は手を挙げてください」と言うと、それに応じました。シモーナは喜びでいっぱいでした。その後まもなく、2人は正式に結婚することにし、司式はEHCドミニカ共和国のディレクター、ダニエル・オスカーが務めました。
 娘のリサニーは、6か月後にイエス様を信じました。2021年11月、デイレクターのダニエルは、シモーナ、マニュエル、リサニーにバプテスマを授けました。その日、シモーナはこう語りました。「私が気づく前から、すでに神様は私のために働かれていました。そして、さまざまな方法で招いてくださいました。今日、家族3人でそろってバプテスマを受けることができました。神様が私たちの家族にしてくださった奇跡を語り続けたいです」

 EHCチームがシモーナにイエス様を伝え、シモーナから夫マニュエル、娘リサニーへと、家族全員に救いが広がっていきました。シモーナは今、喜びに満たされて、次の聖句を引用しています。
 「私と私の家は主に仕える」(ヨシュア24:15)

(国際EHCニュースレター2022年3月号より)