EHCパラグアイ 神様、あなたが存在するなら、私を救ってください
◆海外からの文書伝道レポートを紹介します
EHCは150か国以上で活動し、世界各地で何十万人もの地域のクリスチャンに仕えています。希望のないようなところにも、EHCと協力するクリスチャンがいます。霊的な束縛や搾取、依存に苦しむ人たちに対して、EHCは神様から使命を頂いています。イエス様が私たちの心をイエス様の愛で満たしてくださっているので、私たちはその愛によって、一人一人を愛するのです。そしてその愛は、全ての人がイエス様の愛に立ち返ることに希望を置きます。
パラグアイからの証し
牧師の愛と「放蕩息子の物語」によって、ある青年が救いに導かれた証しを紹介します。
パラグアイの都市イタグアの郊外にあるラス・コリナスは、進んだインフラ設備が整った清潔な地域で、人々も優しくフレンドリーです。しかし、そんなコミュニティーにも暗い部分があります。それは、世界中の多くの場所と同様に、ドラッグの問題です。
EHCパラグアイのチームは、このドラッグの問題を「家族の苦しみ」「両親の恐れの源」と呼んでいます。多くの両親は子どもが薬物中毒になることを恥じます。また、多くの人が、ドラッグを使用する若者を教会の活動に関わらせない傾向があります。悲しいことに、自暴自棄になって痛んでいる人々が、癒やしと回復をもたらすことができる唯一の避難所である教会から締め出されているのです。EHCは地元のクリスチャンと協力して、教会から去った人たちを根気強く捜しています。イエス様の大きな愛は、彼らに向かって開かれているのです。
神への叫びと応答
この愛に応答したのが、19歳の青年、デルリス・メンディエタです。
デルリスは石工でしたが、コロナの影響で失業してしまいました。仕事を見つけようとしていましたが、持っていたわずかなお金をドラッグに使ってしまったのです。
ある時、デルリスは自分の体の入れ墨を見て、「悪いことをしろ」と言われているように思いました。そして、さらにドラッグを手に入れるため、盗みに手を染めるようになりました。こうして、ドラッグを使い、犯罪を重ねて、薬物に関わる犯罪で6回以上も刑務所へ入所しました。
デルリスの魂は、暗闇の中で、網に絡まっていました。犯罪によって出るアドレナリンにとりつかれていたのです。デルリスは、何か犯罪を犯すことを必要としていました。デルリスが「敵」に捕らえられ、日夜苦しんでいたということを疑う余地はありません。
ある日、デルリスは刑務所の独房で、「神様、あなたが本当に存在するのなら、私をここから解放してください。この状態から救ってください」と叫び求めました。デルリスは釈放され、自宅監禁へ移りました。しかし、家に戻っても彼を訪ねてくる人は誰もおらず、家の裏に住むダニエル牧師以外、ほぼ話し相手はいませんでした。
ある夏の午後、デルリスはダニエル牧師に会いに行きました。普通、青年たちはダニエル牧師を訪ねて、ドラッグを買うお金をせびります。しかしデルリスは、「私にこの状態から抜け出す方法を教えてほしい。自分の身を滅ぼすものから離れたい」とダニエル牧師に頼みました。
ダニエル牧師は、「一緒にヨハネの福音書を学ぼう」とデルリスに提案しました。神様はみことばを通して、デルリスの抱える苦しみや戦いについて、直接語りかけてくださいました。デルリスはすぐにイエス・キリストに心を向けました。
デルリスがいちばん心を動かされたのは、「放蕩息子」のストーリーだといいます。「私の歩みは、まさにこの放蕩息子と同じです。最悪の瞬間に、私は神様に助けてほしいと頼みました。そして、神様は応えてくださいました」。デルリスはそう話しています。
今、デルリスはイエス様を信じています。彼は完全に変えられ、ドラッグをやめて新たなビジョンをもっています。「神様は私を召しています。そうでなければ、こうして刑務所から出所し、イエス様を信じることはなかったでしょう。将来は、牧師になりたいです。以前の自分のように、ドラッグから抜け出せない周りの子どもたちを助けたいです」と話しています。
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ラス・コリナスの若者たちのために、お祈りください。神様が彼らの心に希望を与えてくださいますように。自分をクリスチャンだと宣言する人たちが、苦しみの中で助けを必要としている人たちを、喜んで受け入れることができますように。神様がデルリスを通して力強く働いてくださり、コミュニティーが変えられますように。
(EHC国際本部ホームページより)