ソロモン諸島 秘境の山々に住む人々が神の光のもとへ
ソロモン諸島 秘境の山々に住む人々が神の光のもとへ
◆海外からの文書伝道レポートを紹介します
前国際総裁ディック・イーストマンより証しが届きましたので紹介します。
クワイオ族の人々への宣教
これは南太平洋にあるソロモン諸島に住むクワイオ族の人々の証しです。この部族に対して、長年にわたって宣教者たちが伝道を試みてきました。しかし、ローマ・カトリックの祭司たちは、この部族が住む山間部に教会の拠点を作ろうとしたところ殺害されました。1965年には、ニュージーランドの宣教師が伝道しようとして殺害され、1975年にはセブンスデー・アドベンチストの宣教師とその息子も同じ理由で殺害されています。クワイオ族の人々は、自分たちの土地への侵入者に対し、強く抵抗しました。このような経緯から、クワイオの人々への伝道は諦められ、クワイオ族はほとんど福音を聞くことなく生活してきました。
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1990年の春のことです。EHCのチームがクワイオ族に福音のメッセージを届けようと訓練を受けました。このチームはフィジーの106の島々を訪問して、戸別配布を完了していました。その結果、700のセルグループができ、35,000人が救いに至ったのです。
チームがいよいよクワイオ族への伝道に出発するとき、クワイオ族への伝道を試みた宣教者たちが殉教を遂げてきたことを知り、1週間の断食と祈りの時をもつことにしました。また、あるクリスチャンからは、クワイオ族の人々はとても外部の神々を恐れており、屋内でもあっても人目があれば祈るのはやめたほうがよいとアドバイスを受けました。
断食と祈りを始めてから8日目、30人のチームメンバーから12人が選ばれ、クワイオ族の住む山々に入ることとなりました。2人1組で東側から入山し、それぞれが近くのクワイオ族の家を訪問していきました。
その中の1つが、ジャックとジャピタという若者の組です。彼らは村に到着すると、すぐにクワイオ族に囲まれました。「何をしに来たのか」と尋ねられたので、「みなさんに良い知らせを届けに来ました」と答えました。すると村の5人の祭司たちが、「それはどういう意味だ」と聞いてきたのです。ジャックとジャピタは「私たちの永遠の神様は、ひとり子を罪ある人間の犠牲として送ってくださいました」と答えました。
祭司たちは話し合い、そのうち2人は「そんなことは信じられない」と言いました。ほかの3人は「犠牲になる」ということばを理解したようですが、「村長が信じるまでは、あなたたちの言うことは信じられない」と言いました。そこでジャックとジャピタが「ぜひ村長に会わせてください」と頼んだところ、村長は大きな病気を患っていて会えないというのです。
ジャックとジャピタは「イエスというお方は、私たちを罪から救うためだけではなく、病気の人を癒やすためにもこの世にいらっしゃいました。私たちの神様なら、村長の病気を治してくださるかもしれません」と伝えました。村人のうちには、そんなことすればクワイオ族が信じる神々を怒らせると反対する人がいました。しかし一方で「村長に会わせる機会を与えるべきだ」と反論する人もおり、結果的にジャックとジャピタは村長に会えることになったのです。
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ジャックとジャピタは、罪を悔い改めるために村長を祈りに導き、さらに村長のために祈りました。するとすぐに村長の心が平安に満たされたことがわかりました。その目に輝きが現れたのです。それから2人はその場を離れました。
2時間後、村長の様態が悪化したのを見て、村人たちはジャックとジャピタを捜し始めました。村長が亡くなると思い、もう一度村長のために祈ってほしかったのです。しかしどこを探しても2人は見つかりません。村人たちは葬儀の準備を始めることにしました。
午後5時頃のことです。突然村長が目を覚まし、立ち上がってこう語ったのです。「長老たちを集めなさい。そして先ほどの宣教師たちを捜してきなさい」。ジャックとジャピタは村長のもとに戻り、今度は村人全員に向けて福音を語る機会が与えられました。こうして、村長、その家族21名、さらに300人以上の村の人々がイエス様を信じたのです。
翌日、村長は静かに天に召されていきました。
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聖書の時代にすばらしいみわざをなした神様は、今も同様に働いておられます。神様の力と信仰者たちの証しを聞くたびに、私たちの希望は増し加わり、神様への信頼を深めることができます。
(EHC国際本部ブックレットより)