初めて教会に行ったら…①

福音点字情報センター協力委員 矢板ホーリネス教会牧師
田中敏信

これって、あるある? 白杖歩行で教会の近くに来ます。玄関らしい所から聞こえるおしゃべりの声。そこを目指して近づく。すると…消える話し声。「目の見えない人! どうしよう…」と、フリーズ? その方向に「ここは○○教会ですか!」と大声で聞きます。一瞬、間があり「はっ、はい」と緊張した声。白杖で入り口をガチガチ確認していると、中では「新来者の方…白杖の方です」とざわめいていたり…。なあんて。「うちは、そんなことない!」と、お叱りを頂くかもです。
さて本題です。玄関を入り、靴を脱ぎ、出していただいたスリッパを履きます。土足の教会は、ご参考までにということで、すみません。お話を戻し、玄関で脱いだ靴。①親切な方が「靴箱に入れておきますね」と。感謝です。それとも②「靴箱の下の段の、右端に置きますね」と。なかなかいいですね。また③「靴箱に、ご自分で入れますか?」と手を取って教えてくださり、自分で靴箱に。これもいいですね。
さあ礼拝が終わり、玄関。お任せした①の靴。帰りには別の人が「あなたの靴はどれですか?」と。「朝、声の高い女性が靴箱に…」「あっ! ○○さんは、もう帰られました」「うっ、どうしよう」。靴の場所を教えていただいた②と、自分で靴箱に入れた③の靴は大丈夫。でも私の妻が言います。「靴って、動かすこともあるんだよね。2番目から3番目にとか」と。う~ん…。また「あなたの靴、何色ですか?」と聞かれます。「えっ、色?…ひもで縛る革靴で…」と答えますが、目が見える人、見えない人の感覚は、すれ違っているのです。
どうしましょうか。古典的ですが、洗濯ばさみや、大きめのクリップとか「目印を靴につけておく」のはいかがでしょうか。自分でつけてもよし。どなたかがつけてくださってもよし。教会は、靴が行方不明になる場所。それもあり。自分の靴の色を知らない人がいる。それもありの教会。イエス様が言われます。「わたしもその中にいるのです」(マタイ18:20)

点字図書、図書データ(BES版)案内

『うつになった聖徒たち』


点字版 全3巻
(BES版あり)1,400円
墨字版 在庫切れ

ブレンダ・ポインセット 著 中嶋典子 訳

神の人と呼ばれる人物たちも、うつ状態、落ち込みに対処して、生涯を歩みました。聖書からどのように助けが必要かを見ていきます。性格の異なるヨナ、ヨブ、ナオミ、ハンナ等11人の聖書の人物から快復の道をさぐります。

何度もうつに苦しんだ著者による本です。うつからの快復の方法は聖徒たちおのおの異なりましたが、大事なことは、心をさらけ出して正直に祈り、いっさいを神様におゆだねすることと教えられました(Ⅰペテロ5:7)。

点訳ボランティア 山口春江さん

決算報告2022年7月1日〜2022年9月30日
■収入の部

献金 528,561
点字文書頒布収入 74,292
合計 602,853
■支出の部

印刷費 107,044
頒布活動費 537,520
事務局費 103,944
合計 748,508
次期繰越 -145,655