サックスを通してキリストの光を
「十字架の救いを伝えたい!」という思いをもつようになったのは18年前。24歳の頃、人生で初めて教会へ通うようになった僕は「イエスさまはこんなやつのためにも十字架にかかってくれた」ということを知り、本物の救いのギフトを受け取りました。そして、神様はサックスを用いて賛美する機会を与えてくれました。それから音楽家としての道が開かれ、家族の救い、友の救い、数々の奇跡と恵みを見させてもらいました。
世界的サックス奏者ロン・ブラウン(デューク・エリントンバンドに所属し、ダイアナ・ロスなどと共演してきた奏者)に影響を受け、こんな音を出したいと憧れを抱きました。そして、2009年に念願の弟子入りが正式に認められ、翌年にはロン・ブラウンプロデュースの「Break Through」でデビューアルバムをリリースさせていただきました。
衝撃を受けたロンさんの美しく心に入ってくるサウンドと音楽の源はどこからきているのか? それはまさにすべてキリストが土台だったのです。技術的なことはもちろん指導してもらいながら、それ以外にも「日々の生活の中で目的をもってしっかり祈ってから練習する」「自分で自分の可能性を制限しない」「小さいことに忠実でなければ大きいことはできない(ルカ16:10参照)」など、とても大切なことを教えてもらいました。
ロンさんは昨年4月に天国に行きました。とても寂しいですが、師匠が愛する日本のためにサックスを通して命をかけてイエス様の救いを伝えてくれていたことを改めて思い出し、そのスピリットを受け継いでいきたいと強く思います。昨年末に、いのちのことば社の本社で演奏させていただいた時、日本に福音を届けるためにたくさんの方々が一生懸命に働いてくださっている姿を見て、ロンさんと重なりました。2019年にリリースしたCD「AT THE CROSS」は、いのちのことば社が販売協力してくださった聖歌・讃美歌集で、日本中の人に賛美を身近に感じてほしいという思いで制作しました。
一度きりの人生、天国に行く日がきた時に、「あの時こうしておけばよかった」という悔いのないように、より一層熱い思いで2023年を新たな気持ちで、楽しみ喜びながら、大切なこと(福音)を大切な人たちに宣べ伝えていきます。
福音を届けるサックス奏者としていつも心がけている二つのことがあります。まず一つ目に、どこで何を演奏する時であっても、ほかの一切を横にどけ、楽器を通してキリストの光が現され、ただ神様を賛美するよう心がけること。二つ目は、この楽器を通して自分自身が成長し、スキルを向上させていくこと。
先日、僕が通う教会の礼拝で、「あなたの光を輝かせよ」と題してメッセージされました。「あなたがたは地の塩…世の光です」(マタイ5:13、14) 。どんなに環境が変わり、何か失敗しても、揺らぐことのないみことばを携え、自身の生き方を通し、サックスを通してキリストの光を輝かせて生きたく思います。
「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい」(IIテモテ4:2)