事実に根差した信仰

福音点字情報センター協力委員長
影山範文

主イエス・キリストが私たちの罪を贖うために十字架で苦しみを受け、3日目に復活されたことは、キリスト教信仰の土台です。「この復活が信じられない」と、多くの人は言います。無理もないことです。キリストの弟子たちでさえ最初にこの知らせをもたらした女の人たちのことばが信じられなかったのです。しかし主は、ご自分の苦しみと死と復活を、何度も予告しておられました(マタイ16:21、マルコ9:9、ルカ18:32)。
ところが、主に敵対し、神の御子とは認めない当時のユダヤ人指導者たちは、主が語られた復活の予告を信じてか、問題が起きないようにと、主の死後3日目まで厳重に墓の番をするように、ピラトに願い出たのです(マタイ28:11~15)。結果はどうだったか。
主はよみがえってシモンにお姿を現されたのです(ルカ24:34)。ほかにも、復活された主は、大勢の弟子たちにお姿を現してくださいました(Ⅰコリント15:6~8)。彼らはみな普通の人たちで、熱心なキリスト信者も、初めはキリストと教会を激しく迫害した人も含まれています。特別に深い信仰で主を信じていた人ばかりではありませんでした。
私たちの信仰は主イエスご自身が歴史上の一時期に行われたみわざの上に成り立っています。信じられるかどうかの問題ではなく、聖書が語る歴史的な事実の上に、私たちの信仰は成り立っています。そのことが本当に理解できたら、私たちの信仰は盤石のはずです。
そうは言っても、病や精神状態などの理由で主を信じられないときがあるかもしれません。そのときは、信じられない自分をそのまま主にゆだねるのです。主はそんな私たちの思いを受け入れて、私たちを理性的にも感情的にも本当の信仰に導いてくださいます(マルコ9:24)。

点字図書、図書データ(BES版)案内

『聖書が解る10の扉――流れをとらえ、自分で読み通すために』


点字版 全1巻(BES版あり) 1,100円/墨字版 1,210円

原 雅幸 著

起承転結でスジをたどる、まったく新しい発想の聖書概説。創造・祝福・贖い・律法・臨在・戦い・相続・祭司・さばき・平和。テーマごとのキイワードで扉を開き、創世記からヨハネの黙示録までの全体を串刺しにして流れを理解すると、聖書が解る。聖書を初めて読む人には道しるべになり、長く読んできた人にも聖書の全体像が改めて理解できる。

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決算報告2022年7月1日~2022年12月31日
■収入の部

献金 1,214,308
点字文書頒布収入 146,969
合計 1,361,277
■支出の部

印刷費 248,920
頒布活動費 1,103,049
事務局費 207,844
合計 1,559,813
次期繰越 -198,536