あらゆる世代に福音を届ける 世代から世代へと受け継がれるもの

あなたは“世代”と聞いて何を思い浮かべますか。自分より前の世代について何を知っていますか。そしてあなたより若い世代についてどのような固定観念を持っているでしょうか。世代について語られるとき、私たちの社会では世代間の違いや意見の相違などに焦点が当てられます。それぞれの世代は同世代で共通する経験を持っており、それが集合的な長所と短所を生み出しているのです。世代間の違いによって私たちは分断させられることもあれば、好奇心や共感を呼び起こすこともあります。
私たちEHCには「あらゆる場所、あらゆる世代、あらゆる人々にキリストを伝える」という使命があります。世界150か国以上の国々で現地のリーダーたちは各世代の必要を十分に理解しようと努めており、どうすれば各世代に福音を適切な形で届けることができるのかを模索しています。そして何より、私たちはキリストがすべての世代に新たな希望を与えてくださると信じています。
過去76年にわたる伝道活動のなかで、数世代にもわたり私たちは強固な基盤を築いてきました。新しい世代がキリストの召しを担って立ち上がるのを見るとき、希望で満たされます。主が彼らの内側に働きかけてくださり、新たな方法でそれぞれの世代においてキリストの証し人となっているのです。私たちは、各世代に福音を伝えるだけでなく、その過程であらゆる世代を巻き込んでいくことを約束します。それは、すべての世代への贈り物であり、私たちが一つになって初めてキリストの完全性を真に経験することができるのです。
だからこそ、私たちは皆さんの尊いご奉仕と祈りにとても感謝しています。あらゆる世代の、あらゆる人々にキリストを伝えるためには、あなたが必要なのです。

EHC国際総裁 タナー・ピークより

世代から世代へ

スラング(俗語)は時代と共に変化します。世代によっては同じ言葉であってもまったく違う意味に聞こえることもあるでしょう。驚くべきことにテクノロジーや地政学的な状況でさえ、それと同じくらいのスピードで変化しています。私たちの祖父母や子どもたちが、まったく別の世界に生きているように見えるとき、世代を超えてキリストを伝えるためには何をすればいいのでしょうか。
 私たちはこの問いを世界中にいるEHCのリーダーたちに投げかけてみました。以下は、彼らとの会話におけるハイライトです。

† EHCのリーダーとしてこれからの世代に最も知ってほしいことは何ですか。

ラルフ (中東ミニストリーディレクター): 神様は実在し、一人ひとりを心から愛しておられます。遠くではなくとても近くにおられ、地上でみこころを行う力と強さを与えてくださるのです。それが心から伝えたいことです。
ウォルフガング・リー (アジア太平洋地区ディレクター):困難な時代ですが、同時に機会の多い時代でもあることを知ってほしいと思います。私たちの世代が主のために成し遂げられたことが何であれ、これからの若い世代たちはもっと多くのことを成し遂げることができるでしょう。
サンデー・アブラ(ベナン・ディレクター): キリストを中心とした信仰を次の世代へと伝えていくことが重要な課題です。今日フルタイムの献身者へと導かれるキリスト者が少なくなっています。弟子訓練のためにしっかりと祈って備え、真の福音に焦点を当てる必要があります。

† 若いクリスチャンにあなたの経験から何か一つアドバイスできるとしたらそれは何ですか。

ウォルフガング・リー:ミニストリーはシンプルに始め、それを続けることが大切です。神様が与えてくださる機会や働きを選り好みしてはいけません。パウロのように、多くても少なくても満足することを学べるでしょう。
ジョジアーヌ・カルバーリョ(セネガル・ミニストリーディレクター): 私が若い世代にぜひ伝えたいことは、無欲の心で主に仕える深い愛と献身です。無報酬で奉仕をしようとする若者が少なくなっています。

† テクノロジーはどのような役割を果たしますか。

ガブリエル・コスマリ(ユーラシア・コンチネンタルディレクター):テクノロジーの流行を無視することは、ミニストリーにとって大きな負担となるでしょう。できるだけ最新のものを取り入れることは大切なことです。
ベロニカ(東南アジアミニストリーディレクター): テクノロジーは日々多様化しています。テクノロジーはある面において私たちの活動を効率化してくれるでしょう。特に若い世代に効果的に働きかけることができます。
セルゲイ(ロシア担当ディレクター):教会の若者たちは、自分たちが吸収するものが自分たちの霊的成長に影響を及ぼすことに気づいていないことがあります。ですから、私たちは若者たちのためにもインターネット上でポジティブな影響を与えるツールを作っていく必要があるのではないでしょうか。クリスチャンがさまざまな方向から福音に参加することが大切です。

† 福音の伝え方は世代によって変えるべきですか。

エマニュエル:ある世代から別の世代へ、どのように福音を伝えるべきか。その答えは、私たちの世代に福音のメッセージを 「受け入れられる」ものにするために、妥協したり、美化したりすべきではないということです。メッセージは変えられないし、変えるべきではありませんが、戦略や方法はその世代に受け入れられるように更新していくべきです。
 私たちの兄弟姉妹が切実に次世代の人々に福音を伝えたいと願っているように、私たちのアイデンティティはキリストに根ざしています。そして、レソトのミニストリーディレクターであるジョシアス・モハノエが述べているように、「異なる世代であってもキリストのもとで一致し、共に働くことはできる」のです。
 私たちはあらゆる国境をも越えて、キリストの身体として一致していきましょう。 物理的な距離や異なる言語、そして世代間の違いなどの境界を越えたキリストのからだとしての協力と協業は、次の世代への証しとなるに違いありません。