キリストを届ける! 希望を語る
◆海外からの文書伝道レポートを紹介します
国際総裁タナー・ピーク氏より証しが届きましたので紹介します。
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今から60年前の1965年、「What the World Needs Now Is Love (今世界が必要としているのは“愛”である)」という歌が全米に広まりました。戦争、世界的な不安、米国内の緊張、人種や男女の格差によって、私たちの国は疲弊していました。ですから、この歌のメッセージ「世界に必要なのは “愛” 」は、多くの人の心に響いたのでした。
この歌が人気を博した頃、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師は、正義と愛へのコミットメントを通じて「愛のあるコミュティー」になるよう、壊れかけた国家の魂に呼びかけを行っていました。愛はキング牧師の神学の中心でしたが、それは命を犠牲にするほどの活動でした。「What the World Needs Now Is Love」が全米チャートのトップを飾ったわずか3年後、この偉大な公民権運動の指導者は暗殺されたのです。世界が愛について歌う中、キング牧師は愛のために命を落としたのでした。
私がこのように対比をするのは、愛がいつも簡単なものではないことを思い出させるためです。愛は容易ではなく、犠牲が伴います。しかし愛についてただ歌を歌うだけでなく、何か行動をしなければならないのです。
このことは、イエスさまの生涯を見れば明らかです。「キリストは、神の御姿であられるのに、神としてのあり方を捨てられないとは考えず、ご自分を空しくして、しもべの姿をとり、人間と同じようになられました」(ピリピ2:6-8)。
私たちは歴史の中で、今、信仰者として「愛」に心を置き続けなければならない瞬間に生きていると思います。もし私たちがキリストをすべての人に、あらゆる場所で伝えるとしたら、それは愛によって、そして愛のためにしかできないことでしょう。私は、あなたを含む愛するEHCコミュニティに、今年、愛に集中して過ごすよう招きたいと思います。あらゆる場所の、あらゆる世代の、あらゆる人のために。
モルドバに恐れではなく愛の未来を!
母親たちの目に浮かぶ感情は理解できます。彼女たちはモルドバの7つの地域から来ていますが、一つの共通点は「恐れ」です。それは「私の子どもは将来どうなるのだろう?」という恐れでした。

EHCチームが主催した特別な支援を必要とする子どもたちのためのキャンプには、74人の母子が参加しました。彼女たちの多くは、障害を持つ人々に対する支援が不足している国々で、あまりにも一般的なストーリーを経験している人々です。多くは、子どもの障害が明らかになると、父親は家族を見捨て、母親が一人で子育てをすることになるのです。彼女たちの多くは、ニコレタやビクトリアと同じように大きな恐れの状況下にいます。
マリア、ニコレタ、ビクトリアに会う
ニコレタとビクトリアは12歳と16歳。約1年前、彼女たちの唯一の介護者であった母親が他界しました。しかし神様はニコレタとビクトリアにご計画をお持ちでした。神様はすでにマリアという女性の心の中で働いておられたのです。
マリアはカラベトフカ村の出身で、ソーシャルワーカーとして働いていました。マリアは養子をとることを夢見ていましたが、夫が亡くなり、息子が治療のためにイタリアに行く必要があったので、うまくタイミングが合いませんでした。イタリアで暮らしている間に、マリアは再婚し、結婚後すぐに同じモルドバ出身の夫が帰国を提案したのでした。
マリアと夫は静かな生活に満足していましたが、マリアはまだ養子を迎えたいと願っていました。夫はそれに同意しましたが、マリアは 、「自分たちで子どもを選ぶのではなく、神様が与えてくださる子どもが欲しかった」と言います。
ある日、彼女は社会福祉事務所から電話を受け、母親が死期を迎えている2人の少女の引き取り手が緊急に必要だということを知り、すぐに「その娘たち」に会いに行きました。
ニコレタとビクトリアへの支援のニーズは大きく、二人とも動作や会話に障害がありました。彼女たちは自分で食事をすることも、トイレに行くこともできない状況でしたが、マリアはニコレタとビクトリアを重荷としてではなく、最愛の対象として見ていたのです。
マリアのサポートと愛情によって、ニコレタとビクトリアは成長し、自立心とコミュニケーション能力を身につけ、学校に入学することができました。二人とも楽しく授業に出席し、学期が終わると、マリアは彼女たちがいなくなることを寂しく思っていました。そんなとき、EHCが特別な支援を必要とする子どもたちのために無料のキャンプを開催することを知ったのです。
「娘たちはここでとても楽しんでいます。EHCに心から感謝しています。そして、この素晴らしいキャンプを神様に感謝します!」 とマリアは語ってくれました。
キャンプ中、参加者は言語療法士や理学療法士と会い、ゲームやアクティビティに参加し、神様の愛のメッセージを聞く機会がありました。こうしたセラピーやサポート・サービスは、費用の問題で多くの家族には手が届かず、多くの親たちはあきらめ、孤独を感じています。ですから、このような無条件で提供できるプロジェクトを無条件で提供することは、人生を変えることのできる神様の愛の力強い表現になるのです。
このキャンプは、とても大きな祝福です。子どもたちは、障害があるために他のキャンプでは受け入れてもらえません。ここでは、彼らは自由を感じ、歓迎され、家族のように愛されています。母親たちは自分の経験を分かち合うことができ、聖書の勉強やカウンセリング、専門家によるセミナーにも参加できるのです。
EHCモルドバ・チームは彼らのニーズと孤独感を見抜き、行動を通してキリストの愛を示したのです。私たちがしばしば世界中で目撃するように、キリストの愛は指数関数的に働き、人々の生活に連鎖して表れていくのです!