皆さんにとって証しとは?

EHC国際総主事 タナー・ピークより

 皆さんは小説家のジョーン・ディディオンが残した「私たちは生きるために物語をつくる」という名言を耳にしたことがあるでしょうか。
 ジョーン・ディディオンのこのことばは、私たちそれぞれの人生すべてに意味があり、人生の点と点を結びつけてこの世を生きているのが人間であるという事実を物語っています。
 しかし、私たちクリスチャンは、私たちの物語には続きがあり、それぞれの人生の筋書きは主の御手の中にあると信じています。
 時に伝道とは、私たちが他の人の物語に立ち会い、証人となり、私たち自身が可能性と希望を得たことを分かち合うことにより、その人の物語に可能性と希望を与えます。これが証しであり、証しの力です。
 私たちが今回分かち合う物語(証し)をお読みになり、あなたが励まされ、あなた自身の物語に新たな光を見出すことができますようにと祈っています。これらの物語が絶望的だと思っている場所に希望を与えてくれますように。また、あなたの世界にキリストを伝えるためのビジョンが与えられますように!
 これを読まれた皆さんの役割は、計り知れないものです。このような証しは、あなたの祈りと支援によってのみ可能だからです。
 私たちの物語に加わってくださり、そして、私たちをあなたの物語の一部にしてくださり、ありがとうございます。あらゆる場所の、あらゆる世代の、あらゆる人のために。

実生活の中で働かれるイエス様  ~ゆるぎない愛の物語~

 クリスチャンは、無償の赦し、人生を変える希望、永遠のいのちという大きな主張をしますが、どうすれば確信できるのでしょうか。どんな証拠があるのでしょうか。世界は文字通り私たちの答えに注目しています。
 私たちは、イエス様の愛が人の心を変える力を持っていることを知っています。私たち自身を変えてくださったからです。神様がこの世で奇跡を起こしてくださっていることも知っています。私たちはそれが現実に起こっているのを見ているからです。それが証しです。

ケニアの荒野における神様の守り

 これは、シシという名の一人の牧師が、EHCでの伝道のために旅をしていたときに出くわした象の話です。 シシ牧師は荒野をバイクで走っていたときに、突然、象の群れが現れ、彼の目の前を横断し始めました。彼は慌てて立ち止まりましたが、とっさにどうしたらいいのかわかりませんでした。象の群れはすぐ目の前にいて、彼は一人でした。誰も彼を助ける人はいません。その時、彼に気づいた一頭の象が彼に向かって走ってきました。シシ牧師は怖くなり、頭を下げて神様に助けを求めました。するとその象は彼のバイクのすぐそばで止まり、走って戻って行ったのでした。シシ牧師が頭を上げると、驚いたことに象の群れは遠くに行っていました。シシ牧師は神様の守りをたたえ、旅を続けました。

絶望する心に神様が与えてくださるもの

 現代の発達した情報技術をもっていても、私たちは神様の愛を必要とする人々や場所に導いてくださる神様を一番に頼っています。神様はすべての人の心を知っておられ、世界中に手を差し伸べてくださいます。神様の計画は、私たちの計画よりも優れており、しばしば私たちを驚かせます。ロシアのEHCチームがある地域を訪れ、イエス様の愛と食糧を必要としている家族に食糧を分け与えに行ったときのことです。彼らは道行く二人の女性に食べ物を差し出しました。
 その一人が「私は必要ありません。でも、あなたが行くべき場所は知っています」と語りました。
 その女性はチームを高齢の男性が住む家に案内しました。その人を見たとき、チームは遠くからでも悲しみと痛みを読み取ることができたのです。
 その人は妻を最近亡くしたばかりで、酒に溺れ、生きる気力を失っていたのです。
 チームの一人は、「私たちがキリストの愛について話すと、その人は心を開き、私たちと一緒に祈ってくれました。主はいつも、助けと救いを必要としている人たちのところへ、最も必要としているときに、私たちを導いてくださるのです」と話してくれました。

出入国が制限された国の闇の中にある神様の平和

クリスチャンであることが危険な国のある女性からの話です。「中庭に座っていたとき、近所の人からクリスマスのお祝いに来ないかと誘われました。クリスチャンになる前は、私の人生には暗闇がありました。でもイエス様を心に受け入れてからは、私の心にも家族の心にも平安が訪れました。以前は家族を無視していましたが、神様の愛を知ったとき、私も家族を愛するようになりました」