点字付きのトランプカード
福音点字情報センター協力委員
田中敏信(矢板ホーリネス教会牧師)
主の新しい年を感謝いたします。
私は教会で、午後のゆったりした時間に、教会学校の子どもたちとトランプをすることがあります。目が見えない私もできるトランプ。カードの左上、マークが印刷してあるところに、点字が書いてあります。ハートの1は「H1」、スペードのジャックは「SJ」、ジョーカーは「JR」などというようにです。みなさんと同じように、何枚かのカードを右手で扇形に広げて持ち、左手で点字を読みます。
子どもたちと「ばば抜き」です。1人の子が私のカードをじっと見て、なかなか引こうとしません。「もしかして、点字を裏から読もうとしてるの?」と聞くと、「そっ。先生、今度ジョーカーの点字を教えて」と。私が別の子のカードを引こうとすると、その子が一瞬、カードを押さえます。「先生、カードの点字、引くときに触って、さっと読めるんでしょ」。「そんなに早く読めないよ」と言うと、「あやしいなあ…。右から何番目か言って。そのカードをあげるから」と言うのです。
点字付きのトランプは、点字がカードの裏側に書いてあるものも販売されています。テーブルに伏せて並べ、手持ちのカードが周りの人に見えないように、ゆっくり確認できるカード。「今度はこれで神経衰弱しよう」と思っています。そのときは、また子どもたちを誘おうかな…。
このトランプ遊び、新型コロナのために、昨年は全然できませんでした。さあ、今年はどうでしょうか。
「見よ、わたしは新しいことを行う」(イザヤ43:19)