旬人彩人
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共に生きるとは、その人と一体になって、その状況に入り込むこと
NPO法人みぎわ理事
松原宏樹さん
障がいをもって生まれた赤ちゃんの特別養子縁組を進める奈良市のNPO法人みぎわの働きが、メディアで紹介されて大きな反響を呼んだ。法人の立ち上げに携わった理事の松原宏樹さんは、自身も二人のダウン症と難病の赤ちゃんの養親となった。病院に置き去りにされた赤ちゃんを見つめながら「お父さんになってあげよう」と決めた。今は共に生きる重さと幸せをかみしめる日々だ。夢は引き取り手のいない障がいのある赤ちゃんのホームを作ること。家の名前は「小さないのちの帰る家」にしたいと考えている。
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癒やしの音色で賛美し神の愛を伝えたい
JIREH(ジャイラ)
五年前、大手レコード会社が自治体、公益財団法人などと共同し、世界を目指す新人アーティスト発掘のオーディションを神奈川県横須賀市で開催した。そのファイナリストに名を連ねたのが、当時まだ十四歳だったJIREHさん。優れたテクニックと豊かな表現力は高く評価され、同年、全国から参加者が集うウクレレコンテスト、十五歳以下の部門で最優秀賞を受賞。翌年にも一般の部門で最優秀賞を受賞し、アルバム「JOY! JIREH 〜ALL I NEED」を発表した。出合った時から心を捕らえられたというウクレレの魅力、奏者としての思いを聞いた。
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本を書き、訳し、読み聞かせ、貸し出して、 希望の種をまく
児童文学作家・翻訳家
小松原宏子さん
物語には力がある。本を好きな人なら、理屈抜きで知っている事実だ。幼い頃から本に囲まれて育ち、現在、児童文学者、翻訳者、家庭文庫主宰者として活躍する小松原さんに、子どもと本の関係について伺った。
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私を賛美の器としてください 福音歌手三十周年を迎えて
福音歌手 森祐理
福音歌手の森祐理さんのコンサートは、多くの人が涙ぐむ。美しい歌声と旋律に乗せて、ことばが直接魂に響くようだと評した人もいる。誰もが内にかかえている心の傷跡に手を当てて、癒やしを祈るような歌声なのだ。福音歌手とは、歌うメッセンジャー。歌声を通して神の愛と希望を伝える人だ。
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教会を建て上げ、DVに苦しむ人々を救済
NPO法人 女性・人権支援センター ステップ理事長
栗原加代美さん
コロナ禍以降、DV(ドメスティック・バイオレンス)が急増している。警察へのDV相談件数は、昨年一年間で八万三千件に上り、過去最高となった。それに伴って被害者を保護するシェルターだけでなく、注目を集めているのが、加害者の更生プログラムだ。栗原加代美さんは、その活動の先駆者の一人として奮闘している。