2024年08月号
サバティカル 人生の「夏休み」いかがでしょうか
「サバティカル」とは、長期間勤務者に与えられる使途に制限のない長期休暇のこと。創造の七日目を安息日とするラテン語、《sabbaticus》に由来したネーミングで、ワーク・ライフ・バランスを重視する欧州の企業や教会で取り入れるところが増えている。近年は日本でも、一部のミッション系大学や外資系企業で採用するところが出てきた。しかし休むことに罪悪感を感じる「真面目な」国民性ゆえか、普及にはまだ程遠い。実際、サバティカルにはどんな効果があるのだろう? 人や企業、教会の営みに、実は必須かもしれないサバティカルについて考えてみよう。
腹話術による被爆証言者 小谷孝子さん
プロフィール ●(こたに・たかこ)
1939年、広島県呉市生まれ。1945年8月6日、広島の原子爆弾で被爆。1968~2003年、東京都及び千葉県八千代市の幼稚園教諭として勤務。1974年に春風イチロー氏に師事して腹話術を習得(2023年初段。芸名「春風あかし」)。2003年から被爆証言を始め、2010年からは腹話術での証言活動を行っている。2015年、千葉県原爆被爆者友愛会理事に就任。2019年『あっちゃんと語る被爆体験』、2024年『あっちゃんも、』(いずれも〔株〕オフィスなかおか)を出版。
罪悪感を使命感に変えられて
六歳の時に広島の原子爆弾で被爆した経験を通し、現在は核兵器の恐ろしさ、平和の大切さを各地で語り伝えている小谷孝子さん。
それも腹話術を用いて話すという、異色の被爆証言者だ。相棒の腹話術人形は「あっちゃん」。
彼は小谷さんにとって、原爆により三歳で命を落とした弟の「分身」なのだという。「弟に、平和になった今の世界を見せてあげるつもりで語っています」と小谷さんは話す。
人生の全てに神の備えあり (後編)
牧師
「横田早紀江さんを囲む祈り会」メッセージ担当
工藤 輝雄
静かなる神の声に導かれ、決心した伝道者への道。抗いようもない圧倒的な促しに、家族で歩んだ道。やがて、祈りの輪へと導かれ、主にある希望を語り続けている。
- 22神様、これってどうなんですか?みなみななみ&結城絵美子
- 26信仰と感情 〜自分らしさとの出会い〜豊田信行
- 28聖書1/66巻あらまし ヨブ大西良嗣
- 32クリスチャン生活手引帖編集部
- 33風色ねこ便り宮脇栄子&Seiji Miyawaki
- 38墓めぐり人めぐりウォーキングライターK
- 39マンガ教えて! 組織神学
- リチャード・ブラッシュ&ブラッシュ木綿子、向日蒔人
- 42移住生活スケッチブック 加藤潤子
- 47この町この教会同盟基督 鹿児島いずみ教会
- 50ヘブライ語で考える聖書の世界手島勲矢
- 57年を取るレッスン 結城いづみ
- 58365日ディボーション 苦しみの向こうに光あり佐藤 彰
- 65ブルーリボン・レポート
- 66文芸 旅人の詩/短歌/俳句
- 70クロスワード
- 72もぎたてぶどう倶楽部 お便り・BOOK
- 76定期購読・本誌の表記のご案内
- 78編集室便り
- 80愛のプリズム伝道
- 01誌上ヒトリコテンホンダマモル
- ホンダマモル:1973年生まれ。埼玉県出身。2016年から画家として活動を開始。展示会「ヒトリコテン」を開催し、絵画作品を発表。手描きだからこそ生み出せる表現を大切に作品を制作している。
- 「もっと! 喫茶ホーリー」と「移住生活スケッチブック」は交互に連載します。
- 本誌掲載の価格表記は全て税込(10%)です。
日本の学校の夏休みは明治時代、欧米を参考に始まったらしい。ただ欧米と違って4月が年度始まりのため、学年途中の長期休暇で学んだことを忘れさせまいと、大量の宿題を出すようになったとか。休みの意義を真に理解しない弊害は、現代にも続いている。
2024年 9月号 次号予告
特集 富弘さんが残したもの
去る4月28日、詩画作家の星野富弘さんが78年の地上の生涯を終え、天に召された。富弘さんは大学卒業後、中学校の教諭としてクラブ活動を指導中、頚髄を損傷、手足の自由を失った。しかし死を願うほどの失意の中、自らを愛し、生かす神と出会う。やがて口にくわえた筆で絵にことばを添えた詩画を描き始めると、それが多くの人の胸を打つように。富弘さんが作品を通し伝えたいものとは何だったのか、振り返る。